■夏ボーナス、4年連続増加=大企業、伸びは鈍化―経団連調査
(時事通信社 - 08月04日 17:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=4127807
とある経済系メルマガの解説が参考になる。「永遠に道半ば」内閣のもとではほとんどの人は幸せになれないだろう。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●日銀の大規模な金融緩和による円安・株高は、家計や企業のデフレ心理を和らげ
てきた。円安といえば「輸出を増やして景気を押し上げる」というのが日本経済
の常識だったが、最近の円安局面では輸出数量は伸びなかった。経済財政白書は、
輸出品の付加価値向上などを背景に、円安になっても数量が伸びにくくなったと
指摘。海外から「稼ぐ力」に構造変化が起きていると強調した。
白書は「稼ぐ力を発揮していくには、高付加価値化や観光先進国への取り組みが
課題」と訴えた。経済対策は訪日観光客の拡大に向けたインフラ整備や付加価値
を高める技術革新の推進を盛り込んだ。
日本経済新聞 2016年8月4日
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★日経が「深読み経済財政白書」と題して、経済財政白書の分析記事を書いている
ので私も原文を読んでみた。
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je16/index_pdf.html
なぜ、日本の景気が悪いのか?
7月1日のメルマガでこう書いた。
・・・・引用開始・・・・・・
経済成長は、労働人口と、その労働者1人がどれだけ付加価値を産み出せるかと
言う労働生産性の組み合わせで計算される。
要は、効率的に働いて、労働生産性をもっと向上させれば、日本経済は成長する。
しかし、日本の労働生産性は米独に比べて伸び悩むのが長く続いている。
http://cantan.co.jp/mag/productivity.jpg
米国が毎年約2%づつ、ドイツは約1%づつ労働生産性を伸ばして来たのに対して
日本は約0.5%づつしか伸ばせいていない。この10年に至っては、ほぼゼロの
伸びだ。
この累積した労働生産性の伸び悩みによって、米独の労働者を遥かに下回る付加
価値しか産み出せないので、競争に負け、給料も上がらず、デフレが続いてきた。
そして、その差は年々開いて行っている。
労働力人口が減っているからこそ、労働生産性を他国より大きく高めなければいけ
ないのに、やっている事はその逆ではいけない。
・・・・引用終了・・・・・・
日本は労働生産性が低いまま改善が一向にされないから、景気が悪いのだ。
経済財政白書では最新版の労働生産性について書いている。
http://cantan.co.jp/mag/productivity_2.gif
言葉は労働生産性ではなく全要素生産性となっているが実質同じ事。
驚くことに、安倍内閣になってから、日本の労働生産性はさらに下がっている。
民主党政権時代には1%成長のレベルまでに戻したのに、2015年には0.4%
しかない。過去最低の労働生産性成長率だ。
第1次安倍政権時の2007年にも労働生産性は下がっている事も併せ、安倍政権
は日本の競争力成長にとっての大きな障害となっている。
民主党時代に労働生産性が伸びたのは、実は円高のせいだ。
円高で輸出競争力が次第に失われていったので、これではまずいと多くの関係者が
鋭意努力してコストカットや付加価値付与をして、競争力維持を果たした。
円高と言うプレッシャーが日本企業を鍛えて、生産性を向上させたのだ。
しかし、アベノミクスと言う名の円安政策で、それまで努力した彼らは、何もし
なくても儲けることが出来たために、努力を怠った。
この結果が労働生産性成長の低率化となったのだ。
「艱難汝を玉にす」の逆バージョンだ。
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