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2016年07月30日12:04

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Bright Step 2016

2016/7/29金 19:00- さくらホール

ハンブルクバレエの菅井円加ちゃんが出演するということで、海外で活躍する日本人若手バレエダンサーのガラを観に行って参りました。

ダンサーの西島さん本人が主催しての公演、なかなか頑張っていたなぁと思います。楽しめました!

会場のさくらホール、小さいところではありますがほぼ満席だったかな。観客は、彼ら彼女らが元所属していたバレエ団の関係者など身内が多かったようで、ダンサーに温かい拍手がたくさんとんでいました。そうそう、幕間にホワイエをふらふらしてたら、東京バレエ団の上野水香さんがいらしていました。出演者のどなたかとお友達なのかな?

◆パ・ド・カトル
タリオーニ:河野舞衣
チェリート:寺田翠
グリッジ:淵上礼奈
グラーン:桑原沙希

開演ギリギリに飛び込んだのでプログラムをゲットし損ねてしまい、誰が何踊るのか分からない状況で始まりました。真ん中の子、きれいで雰囲気あって上手ねーと思ったら、ミュンヘン国立バレエの河野舞衣ちゃんでした。そりゃそーよね!彼女、3年くらい前にミュンヘンでバレエを観たときにコールドでトップ踊ってて、そのうまさに驚愕したもんですが、さらにエレガントに大人になっていたような気がします。前観たときはげっそり細かったような気がするけど、ちょっと健康的なちょうどいい体型になっていて美しかった〜。

◆places and moments
振付:菅井円加
菅井円加

デニムに白シャツ、若者の悩み多き青春といったような作品かな?円加ちゃん、自分で振付もするんですね。彼女の等身大の役柄のような、素敵な作品でした。舞踊言語はやはりノイマイヤー。私が好きな、振り返りざまに片手を上げてとぶ「ノイマイヤージャンプ」(さっき勝手に命名しました)、円加ちゃんがやるとほんっとにかっこいいのだ。

◆エスメラルダより、エスメラルダのヴァリエーション
フォガティ みこ

みこフォガティが出るというのも、楽しみにしていました。彼女はファースト・ポジションで知って、生で観るのは今回が初めてだったのですが・・・すっごく太ってしまったのね(泣)うーむ。バランスはとってもしっかりしてるし、体の柔軟性は物凄く高くて、時々ポーズや動きの美しさにはっとさせられるのですが、やはり特定のバレエ団できちんとレッスンをしていないことの弊害は大きいと思います。踊りは正直荒れていた。
昨シーズン1年契約で入団したバーミンガムロイヤルとの契約も更新されなかったよう。世界中まわって自分の名前を冠したガラ公演などをしている生活のようですが、それだとダンサー人生短く終わってしまうのではと心配です。(余計なお世話か)

◆ロシア民族舞踊
大川航矢、西島勇人

コサックダンスのようなロシア民族舞踊を、若い二人が力いっぱい踊ってくれました。ワザの連続で楽しかった!拍手も一番大きかったのではないかな。
床が滑りやすかったようで、この演目に限ったことではないのですが、転んでケガしないかとヒヤヒヤしました。

◆白鳥の湖より、黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ
奥村彩、高橋裕哉

高橋さん、なかなかノーブルな雰囲気のある素敵な人ですね。奥村さんはかなりアクが強い感じでした。彼女、オランダ国立バレエ団なのか。黒鳥じゃない演目の方がよかったんじゃないかしら・・・。

◆海賊より、グラン・パ・ド・ドゥ
坂本莉穂、西島勇人

坂本さん、チャーミングな方でした。西島さん、あまり力強いタイプのダンサーではないですが跳躍と回転は得意なのね。

◆Kilter
振付:服部有吉
山本勝利

これ、すっごくよかった。作品とダンサーの出来のバランスでは、このガラの中で、これと円加ちゃんのディアナとアクティオンの2つが突出していたような気がします。
何よりも、服部くんの作品の力が凄い。ご存知の方も多いと思いますが、彼は元ハンブルク・バレエのダンサー。舞踊言語はやはりノイマイヤーを継いでるなあと思わされるところもありましたが、それよりもイリ・ブベニチェクのものに近かったかな。白いシャツ、黒いパンツのシンプルな衣装だけど、ライティングも巧みでメチャクチャかっこいい作品でした。
そしてダンサー山本さんも素晴らしかった!舞台上から劇場の空間を支配するという意味では、彼の力は今回のダンサーの中で抜きんでていたと思います。私の近くに小さな女の子が座ってて、時々退屈するのかゴソゴソしてたんだけど、この作品のときは食い入るように見入ってました。

◆ドン・キホーテより、グラン・パ・ド・ドゥ
河野舞衣、吉田周平

河野舞衣ちゃんは本当に華やかで美しいダンサーですね。扇を手に正面を向くポーズのとこで、周囲の人が思わず「可愛い!」とつぶやいてましたが私も心の中でつぶやいてました^^ 連続フェッテはさすがに辛そうだったけど、それ以外は全く危なげなく、流石です。
そしてガタガタしていたブカレスト国立歌劇場バレエ団から、今度アメリカのタルサバレエ団に移籍する吉田くん。踊りがきれい!安心して踊れるところで、ますますのご活躍を期待しています。

◆Ida
振付:Gregory Lau
刈谷円香

いいですねいいですね、NDTらしくて!彼女も山本さん同様、舞台慣れしているというか、会場を自分の世界に引き込むという力を持っていると思いました。コンテンポラリーはそういうところがないと踊れないからなあ。
今回の公演、古典だけでなくコンテが入っていたのもとてもよかったと思います。しかし、彼女を観ていてNDTを観たいという気持ちがまたムクムクとふくらんでしまった。どれだけしばらく日本に来ていないだろう。

◆エスメラルダより、ディアナとアクティオンのグラン・パ・ドドゥ
菅井円加、大川航矢

円加ちゃんがディアナとアクティオンを踊ると聞いて、え?!と意外だったのですが、これがすんばらしかった・・・!彼女、テクニックは完璧だし、音感も最高、さらに筋力は女子離れした強さで、クラシックに関しては一人別次元でした。で、それだけじゃなくて、表現力と演技力が凄いんだよなあ。彼女は割と元気で可愛い役が似合うと思ってたし、ハンブルクではそういう役回りを担当しているのですが、今回はディアナに見えてびっくり。表情も仕草も出てきたときは高貴で凛としていて。でもアクティオンと踊っていくうちに段々表情が柔らかくなっていくのです。この演目ってそんなに面白くないじゃんといつも思うんですけど、円加ちゃんの演技のおかげでストーリーが見えて、今までと全く別モノに感じるほど面白かった。いやはや凄いです菅井円加。ハンブルクに来てくれて有難うって思ってしまいました。
そして一緒に踊った大川君。彼、顔も可愛いし、テクニックもあってよいですね!今回の公演ではいいとこ見せようと頑張ってるな、というところが微笑ましかった。もっとすまして踊れば、王子様役もできちゃいそうな感じですね。


以上ー、若いダンサーの頑張りがとてもまぶしい公演でした。みんなこれからも頑張ってね!来年は7/30にまたあるそうです。
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