最初に言っておきますが犯人を擁護する気もありませんし、このような「(同じ日本人だろうが)障碍者は死ねばいい」というナチズムそのものの発想を支持できません。「こんな形でしか解決できなかったのか」という思いはどうしても残ります。
しかし植松という男を個人攻撃して終わる問題でもないんですよね。結局問題は福祉業界そのものの問題にメスを入れざるを得ないのです。ネット上で植松なる男の入れ墨が問題になっていますが逆に言えば福祉業界はヤンキーあがりのチンピラでも、前科者でも入れないと仕事ができないほど人手不足が問題ということでもあります。だからこそ介護業界に外国移民を入れて仕事させようという発想が経済界や新自由主義経済の信者から出るんですよね。
さらに植松が元職員だったという現場の施設は人手も経営も余裕がないせいかなんと深夜勤務で時給1000円切るというお粗末な待遇だったそうです。1000円以下で深夜業務でなおかつ重度の障害を持つ方の介護をするなんて「人間をなんだと思っているんだ?」と言っていいレベルの話でありえないことです。
しかしそうした人間としてあり得ない環境を放置しさらに悪化させていることが今回の事件を産んだと思います。決して植松容疑者一人のせいにして終わりにしてはならない問題です。そういう意味で彼が大島理森衆議院議長にあてたという手紙に書いてあった問題分析は元職員ならではの視点があって非常に現状を言い当てていると思いました。もっとも解決方法があれではまずいって話なんですがね。どんな事情を抱えていても同胞である日本人を殺すようなナショナリズムなき解決は間違っているといえます。
刺され19人死亡、26歳男逮捕
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4111240
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