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2016年07月26日20:10

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独りよがりの信念

相模原 出頭直前Twitter投稿か
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4111940

何故、人は人を殺してはいけないのか。
昔、文藝春秋だったか。
そんな見出しの記事を載せ、様々な立場の有識者が、その何故を説明していた。

僕は、その記事に、どうしても違和感を感じて仕方なかった。
というのも、法的に殺人が違法であるとか云々の前に、人を殺してはいけないという至極当たり前のことに疑問を感じる人が居ることに違和感を感じて仕方がなかったのだ。

そんなの人の成長過程の中で、当然備わるべき倫理観であって、それをわざわざ疑問として問題提起すること自体が、人の命を軽視しているような気がして、とても不快だった。
もし、その疑問に対して、きちんとした納得できる説明がなければ、何故人を殺してはいけないのかが分からないというなら、それは人として当然備わるべき倫理観が欠如している。

これは疑問に持つ以前の問題であって、疑問に持つこと自体がオカシイのではないか。

僕はそう思っていたのだ。

植松容疑者のこの行動。
彼はきっと、自身で自身が信念に則って正しいことをしたと思い込んでいるのではないだろうか。
でないと、犯行後、Twitterにことさら自己顕示するような投稿をする必要はない。
自身が正しいことをしたと思い込んでいるからこそ、あのような発信ができるのだ。

彼はとても独りよがりだ。
自分だけが正しいと思うことに対して、他人の考えや意見はどうでも良いのだ。
それはきっと、彼の中では世の中にとって正しいことなのだ。

彼は言う。
障害者なんていなくなれば良い。
障害者は人間ではない。
日本の為に障害者を抹殺する。
と。

彼は犯行する前から、自身のこの考えを周りに吹聴して回っていたらしい。
彼がこの施設を辞める切っ掛けになったのも、他の職員にこうした考えを吹聴し、危険だと思われたからだ。

自身のこの信念の為には、自身が殺人をするのも躊躇わない。
そういう異常さが他の職員も感じたのではないだろうか。

彼のこうした独りよがりな信念が、人が本来備えるべき倫理観を歪ませていたとしたら、これは本当に恐ろしいことだ。
自身にとって世の中に要らないと思う存在が、それは皆にとっても世の中に要らない存在であり、その独りよがりの為に、要らないと言われた人の気持ちを踏み躙り、差別していることすら気付かない。
そんな自分勝手な信念のもとに今回の犯行が行われたとしたら。

それは大変恐ろしいことだ。

そして。
そんな人間が、本気で何故人を殺してはいけないのか、という疑問を持つ以前に、自身が要らないと思う存在を消し去る為なら、その殺人は世の中にとって正しいことなんだ、と思い込んでいるとしたら。
そんな考えに同調する人が少なからずいるとしたら。

それは本当恐ろしいことだ。

これは理屈の話ではない。
もっと根本的な、人の成長過程の中で当たり前に備わるべき倫理観なんだと思う。



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