mixiユーザー(id:2438654)

2016年07月23日06:26

576 view

ハンブルク・バレエ マタイ受難曲

2016/7/10日 17:00- ハンブルク州立歌劇場

Ballet by John Neumeier
Jubete and Ensemble

Music from tape

バッハのマタイ受難曲にまるっと振付けてあるこの作品。DVDが出ているのでご存知の方も多いと思います。私は生で観るのはこれが二度目。最初がハンブルクのミヒャエル教会で、場所をいかした素晴らしい演出だったので、劇場でやるとどうなるのかに興味津々でした。

休憩1回入れて4時間弱の長丁場ですが、実感としてはあっという間。キリスト受難の重いテーマではあるのですが、群舞がかなりエネルギッシュ。これ、いい作品だなぁとつくづく思います。

今シーズン、マタイは若手中心の新キャストに生まれ変わりました。DVDではノイマイヤー自身が演じているキリスト役を、ノイマイヤーの後継者ロイドから更に受け継いだのは、先日ソリストへの昇進が発表されたマーク・ジュベテ。彼は実は怪我のために3月の来日公演に来られなかったのですが、最近大きな役がどんどんついている注目のダンサーです。

以前ミハエル教会で観たときはキリスト役がロイドだったので、それとはだいぶ違う雰囲気。

人間キリストの苦しみを表現するこの作品。ロイドのキリストは、自分も苦しんでいるのだけれど、それと同時に人類にも大きな憐れみを持っている、やはり普通の人とはちょっと違う高みにいる人に見えました。一方、ジュベテのそれは自分の意思を越えた大きな波に呑まれる純な若い魂だった。キリストが十字架にかけられたときにはまだ若かったんだということを改めて思い出しました。

さて、キリスト役以外で重要な「ユダ」の役は、なぜか一人だけ年齢が上のカーステン・ユング。これ、違和感あったなあ。この役も若返らないとバランス悪いじゃんって思いました。いえ、カーステンのユダ自体は結構好きなんですけどね。全体の中で一人オジサンな感じがちょっと・・・。

非常に楽しかったマタイなんですがただ一つ残念なのは、音楽が録音音源であること。舞台もオケピをつぶさないといけなくらい広く使うし、合唱とオケをさらに入れるスペースがないのは仕方ないけど、教会で観たときは2階から降ってくるオケと合唱の音を浴びながらだったので、それと比べると作品の規模が小さく感じるのは否めない。この作品、また教会で観たいです・・・!

2013年のバレエ週間のとき、ミヒャエル教会でこの作品を観たときの感想はこちら。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1905608463&owner_id=2438654
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する