映画『日本で一番悪い奴ら』を見る。
綾野剛がライジングスター賞を受賞した作品だそう。でも、その賞って何?
あらすじ:
元はヤンチャしてたのに柔道強化枠で1975年、北海道警に入れた諸星要一。最初はオドオド勤めていたが、先輩刑事・村井に仕事のやり方「ヤクザの懐に飛び込んで、協力者、つまりS(スパイ)を作れ」を教わってからは豹変。ある意味クソ真面目にS作りに励んだ結果、立派?な悪徳刑事に。
仕事のやり方を教えた村井先輩が、協力者のヤクザにハメられ逮捕された後も、諸星の暴走は続く。道警幹部も、直接の上司・岸谷を始め多くはすべての事情を承知の上で、それを許す。拳銃の摘発実績を上げるため、ロシア語の出来るS・太郎やヤクザのS・黒岩、パキスタン人のS・ラシードなどを駆使し、ヤクザから買い上げたりロシアから輸入したり。挙句、買い上げ資金捻出のため、覚せい剤取引にまで手を出したり、、、
その暴走は2000年代に入っても続く。挙句の果てに、ついに、、、
実在の刑事を基にしたフィクション。
感想:
そう言えば、こうゆう話が以前、報じられたっけ。
実話ベースということもあり、韓国ノワール映画の日本版みたいな味わい。韓国版と違うのは、主人公の諸星が、道警というブラック企業の社畜なこと。犯罪者やシャブ中になってまで県警という組織に尽くす。実際は裏切られ切捨てられるのに、太郎や岸谷が自死?するまで組織をかばい続ける。ホント、ある意味クソ真面目。
あと、韓国だったら責任を取ろうとしない道警幹部に対する告発運動が起きるところ、日本じゃ検察審査会も動いていない(いないんだよね?)。そこも違いかな。
見ていて発散しない、でも一瞬も目が離せない、そういう映画でした。オドオドした若いころから、爛れきった中堅時代、シャブ中で崩壊した最後のころまでを演じきった綾野の演技が見事。さすが、受賞しただけのことはありました。
キネマ旬報では星445のところ、私は星4つ評価です。
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