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2016年07月05日18:19

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古代ギリシャ展で土器に注目してみました。

写真左は紀元前17世紀ミノア文明期で、写真左の左はサントリーニ島、写真左の中と右はクレタ島のものです。嘴型の注ぎ口や逆向き渦巻紋とロゼット(菊)紋が特徴です。ロゼット紋は変形しながら紀元前4世紀までも続いています(写真右)

古代ギリシャ文明は紀元前12世紀に突然滅んでしまいます。その後遺跡が何も出てこないので人々も全滅したかもしれない暗黒時代と呼ばれています。それから4百年後の紀元前9世紀にアテネに現れるのが写真中の左、それまでに無い緻密な幾何学紋様の土器です。どうも人種が変わった(ドーリア人の侵入?)みたいですが時代とともに写真中の中(前8世紀アッテカ地方)、写真中の右(前7世紀バロス島)のように逆向き渦巻紋やロゼット紋などのミノア期の文様が取り込まれていくので全滅は避けられたのではないでしょうか。

写真右は紀元前4世紀アテネ全盛期のアッテカ赤像様式と呼ばれる陶器です。注目されるのはミノア期由来のロゼット紋が変形して菊水紋(写真右の右下)になって存続していること、描かれている人物の顔をよく見ると(写真右の右)まさしくあのシャクレ顎なのです。どうやらこのシャクレ顎の人達は紀元前17世紀に壁画に描かれて以来ずっとギリシャで生き延びていたようです。

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