本邦初公開の古代ギリシャの史料が約300点展示されていて大迫力でした。石器時代からアレキサンダー大王までの長期間の多岐にわたる大量の史料が展示されているので的を絞って見ないと歩いて回るだけでも大変です。
古代ギリシャで最初に文明化したのはクレタ島やエーゲ海に栄えたミノア文明ですがここに住んでいた人々は何人でしょうか?エジプトやシリア、メソポタミアに近いセム系民族か、或いは北方から南下して来た印欧語族かで論争になっています。
私は壁画や彫刻の人相と土器に注目して古代ギリシャ人に迫ってみました。
写真左の左は紀元前17世紀のサントリーニ(テラ)島の壁画、右は紀元前13世紀のメッセニア地方(ギリシャ本土)の宮廷壁画です。この印象深いシャクレ顎は何人でしょうか?みたことないほどシャクレていますね。
写真中の二人は紀元前6世紀のアテネの神像です。やはり特徴あるシャクレ顎です。
写真右の左は紀元前4世紀のアレキサンダー大王像像です。顎が細くなりましたがやはりシャクレ顎です。ところが写真右の右は紀元後2世紀のローマ時代のポリュデウキオンという理想の美少年、もしかしてローマ人?シャクレ顎の特徴は全くありません。
ミノア時代以来のシャクレ人はアレキサンダー大王のヘレニズム時代の人種混交の過程で消えたのではないか。
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