川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー。9話下巻は賤ヶ岳の戦いに端を発するP.A.Odaと
羽柴の戦いと共に、本能寺に至った武蔵勢が創世計画の真意に辿り着けるのかを描きます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))
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http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892120-6/ 】
“可児”と“不破”の一戦も見どころですが、それを上回る“福島”と“清正”、そして
“御市”と“勝家”による相対。長く続いた戦いを経て先を行く者、置いていかれる者の
違いを明確にする印象深い場面の連続でした。特に“御市”の泣いて、笑ったあの結末は。
そして本能寺の変、という局面を前に“トーリ”が“浅間”と“ネイト”に伝えたい想い
を言葉という限界を超える行為で示すあのくだりはまた一歩進んだ感があります。挿絵も
含めてとても微笑ましい一面でした。“喜美”じゃないですが、楽しいことばかりです。
ネシンバラによる「あの暗号」の解説を踏まえて“羽柴”そして“信長”の襲名者から
語られる末世の意味、大罪武装の意義、創世計画の意思。ちゃんと違いがわかっている
“トーリ”の力強い言動を胸に創世計画を止めるべく動き出す武蔵勢の今後に注目です。
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