小説「ＡｎｏｔｈｅｒエピソードＳ」綾辻行人

あらすじ
「聞かせてあげようか。あなたの知らなかった、この夏のお話」
異能の美少女・見崎鳴は語り始める。
１９９８年、夏休み。
かつて夜見山北中学の三年三組で（現象）を経験した青年に会うため、（湖畔の屋敷）を訪れた時の事を。鳴が遭遇したのは、三ヶ月前に謎の死を遂げた青年の幽霊だった。行方の分からない自分の死体を探す幽霊と鳴の、謎めいた冒険の結末は――！？

綾辻さんの新たなる代表作「Ａｎｏｔｈｅｒ」の続編。
外伝とも呼ぶべきだろうか。
表紙を飾るのは１５歳の鳴です。
「Ａｎｏｔｈｅｒ」に引き続き、遠田志帆さんが担当しています。

当初、綾辻さんは続編を書こうとは思っていませんでした。
アニメ、劇場版とメディアミックスになったことにより、「もっと鳴たちの物語を書いてみたい」と言う欲求が高まったのです。
正しく、メディアミックス様様です。
もし、メディアミックスになっていなかったら、続編は生まれなかったかもしれません。

時間軸としては、「Ａｎｏｔｈｅｒ」で（現象）が襲い掛かっている最中の夏休みなのです。
だから、続編であると同時に、外伝でもあるのです。

読んでいる最中、アニメで鳴と恒一の声が脳内で余裕に再生されたほどです
特に高森さんの鳴はすごくはまり役だと思います。

今作は悲劇とも言えようか。
まさか、真相が○○だったとは・・・・。
トラウマとも言うべきだろう。
家庭環境が色々と複雑なのでしょうかね。
終盤近くで、どうやら何とか立ち直った模様で、ほっとしました。

ちなみに、現在連載中の「Ａｎｏｔｈｅｒ2001」は、「Ａｎｏｔｈｅｒ」本編から３年後が舞台です。