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2016年06月18日20:43

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英国ロイヤルバレエ ロミオとジュリエット

東京文化会館

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ケネス・マクミラン
美術:ニコラス・アディス
照明:ジョン・B.リード
指揮:クーン・ケッセルズ
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

◆2016/6/16木 18:30-

ジュリエット:ローレン・カスバートソン
ロミオ:フェデリコ・ボネッリ
マキューシオ:アレクサンダー・キャンベル
ティボルト:ギャリー・エイヴィス
ベンヴォーリオ:トリスタン・ダイヤ―
パリス:ヴァレリー・ヒリストフ
キャピュレット公:クリストファー・サンダース
キャピュレット夫人:エリザベス・マクゴリアン
エスカラス(ヴェローナ大公):ベネット・ガートサイド
ロザライン:クリスティーナ・アレスティス
乳母:クリステン・マクナリ―
僧ロレンス:アラステア・マリオット
モンタギュー公:アラステア・マリオット
モンタギュー夫人:ベアトリス・スティックス=ブルネル

ジュリエットの友人:
エリザベス・ハロッド、メーガン・グレース・ヒンキス、エンマ・マグワイア、
ヤスミン・ナグディ、ロマニー・パイダク、ジェンマ・ピッチリ―=ゲイル

3人の娼婦:
イツィアール・メンディザバル、オリヴィア・カウリー、ヘレン・クロフォード

マンドリン・ダンス:
ジェームズ・ヘイ
アクリ瑠嘉、ケヴィン・エマートン、ポール・ケイ、
フェルナンド・モンターニョ、マルセリーノ・サンベ

◆2016/6/18土 13:00-

ジュリエット:サラ・ラム
ロミオ:ワディム・ムンタギロフ
マキューシオ:アクリ瑠嘉
ティボルト:トーマス・ホワイトヘッド
ベンヴォーリオ:ジェームズ・ヘイ
パリス:平野亮一
キャピュレット公:クリストファー・サンダース
キャピュレット夫人:クリスティーナ・アレスティス
エスカラス(ヴェローナ大公):ヨハネス・ステパネク
ロザライン:クレア・カルヴァート
乳母:クリステン・マクナリ―
僧ロレンス:アラステア・マリオット
モンタギュー公:アラステア・マリオット
モンタギュー夫人:オリヴィア・カウリー

ジュリエットの友人:
エリザベス・ハロッド、メーガン・グレース・ヒンキス、エンマ・マグワイア、
ヤスミン・ナグディ、ジェンマ・ピッチリ―=ゲイル、レティシア・ストック

3人の娼婦:
イツィアール・メンディザバル、カミーユ・ブラッチャー、ベアトリス・スティックス=ブルネル

マンドリン・ダンス:
ヴァレンティノ・ズッケッティ
トリスタン・ダイヤ―、ベンジャミン・エラ、ポール・ケイ、
フェルナンド・モンターニョ、マルセリーノ・サンベ


ついにやってきました英国ロイヤルバレエ、まずはロミオとジュリエットの2回分の感想を残しておきます。いずれもロイヤルの底力を感じる素晴らしい公演でした!

初日のソワレは、ローレンとフェデリコ。恋に夢見る年頃の二人が出会ってそのままストンと恋に落ち、本人たちの幸せを望む意志とは関係ない周囲の環境に押し潰されて破滅する、そのストーリーがそのまま再現されていた印象。二人とも、ルックスも踊りも伸びやかで瑞々しく、キャラクターを演じるというよりは本人達の可愛い性格がそのまま役に活きている印象です。昨今、ジュリエットの演じ方では意志の強い女性という表現が多いような気がしますが、ローレンのジュリエットは肩に力が入っていないのが好印象。周囲に逆らうことより、ロミオへの想いの方が強い。ローレンの育ちがよくておっとりした性格が役に反映されて、清純で華があって、かつどこか色っぽい、何とも魅力的なジュリエットでした。そしてそれに応えるフェデリコもいいんだよなあ。ロミオのひらひらした衣装が何と似合うことか!踊りがとても自然体で演技の一部になっている。いい意味でおっとりしたロミオで、二人が余りにも純粋で世間知らずに見えるからこそ、あの悲劇が起こったことが納得できるし悲しく感じる、そんな舞台でした。

ロイヤルは脇役も見逃せないバレエ団だと思いますが、その筆頭はギャリーのティボルト。背が高くて男らしくてかっこよくて、ギャリーが出てくるシーンではとにかくオペラグラスでガン見してしまった。たいした役者です。彼、ツイッターでもしょっちゅういろいろつぶやいてて楽しいですよー、もしご存知ない方いらしたら、ぜひ日本公演中に @balletboy09 のフォローを!

三バカトリオの二人もなかなか。ロイヤルのダンサーは本当によく訓練されてるなと思います、今回あらためてマクミラン版のロミジュリって本当に踊りが難しいなと認識。それを軽々踊って演技までつけられる実力のあるダンサーが主役だけでなく脇にもたくさんいる、しかもキャストが3セットくらいある、それがロイヤルの実力であることよ。

ところで初日は客席にもいろいろ、関係者がいらしていたようです。私は幸運にも帰り際に吉田都さんの麗しいお姿を間近で拝見できてラッキーでした♪


土曜日マチネはサラとワディム。サラのジュリエット、ライブビューイングは都合がつかず見逃してしまっていたのですが、とても評判が高かったので楽しみにしておりました。そして、その期待のはるかに上をいく素晴らしさでした・・・!

初日の二人とはまた全然違った趣。サラのジュリエットの役作りはとても育ちがよくて知的な感じがするんですが、それと同時に、ワディムと二人してかなり情熱的でした。運命の人に出会ってしまった、この人だからこそいろいろな障壁を越えてこの愛を成就させたい、そんな真剣さが凄かった。彼女は派手な演技をするタイプではないのですが、役が憑依しているかのような入り込みっぷりで、観客にジュリエットの想いがストレートに伝わっていたような気がします。3幕で、パリスとの結婚はやめてほしいと両親や乳母にすがりつくシーン、あそこで泣いてしまったのは私は初めてで、びっくりしました。

ワディムも本当によかったなあ。彼、体が柔らかくてテクニックも完璧。まだマクミランのリズム感は習得し切れていない感じもしたけど、それはもっとロイヤルで踊っていくうちにマスターしていくはず。ルックスも可愛いし、何よりサラのジュリエットに劣らないほど純粋で情熱的なロミオでした。

3幕の最後、ロミオがジュリエットのお墓で彼女の死を嘆くシーンあたりからはもう涙が止まらなくて。ワディムもサラも、踊りも演技も魂のこもった最高のものを見せてくれたように思います。会場は早くからスタオベでした。感動をありがとう!

ティボルトは今日はトーマス。彼もなかなか素敵なオヤジっぷりでよかったな。マキューシオの瑠嘉くん、とても頑張ってた!そして私は何気にジェームズ・ヘイのキレいい踊りが好きなので、今日はベンヴォーリオでたくさん観られて嬉しかったです。平野君のパリス、権威的な社会に完全に適応しながらもジュリエットに心惹かれる微妙な男心の表現がよかった。日本人であの衣装があんなに似合う人がいるなんて、誇らしいです。

初日はどうなることかと思ったシティフィルの演奏も、今日はだいぶよくなってました。リズムが不自然に揺れるのは、彼らというよりは指揮者の意志だと思いますが、聴いてる方はあまり気持ちよくないし、本当に踊りやすいのかなと疑問に思ったりも。公演が重なるにつれてよくなっていくのかなと思いますが。

というわけで、やはり満足度の高かったロイヤルのロミジュリ。私は東京ではこれで見納めですが、再来週は名古屋遠征でサラ&スティーヴンを観る予定です。超、楽しみ!

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