自民党の政経セミナーに行ってまいりました。セミナーで聴いた内容をまとめてみます

まずは、チラシから「一億総活躍社会」について具体的な目標を転記してみましょう。
よく「一億総活躍社会ってなんだよ、分かりにくいよ」と言う批判が見られるので。

●GDP600兆円の実現を目標とする
回り始めた経済の好循環を更に加速させ、経済のパイを拡大させることを目的とする。
最低賃金1000円を目標、長時間労働の是正や高齢者雇用の促進、農業など守るべきものを守りつつ、TPPを利用して売れるものを売りこむ、訪日外国人観光客を増やす、環境・エネルギー技術や高速鉄道など我が国の優れた技術を海外に展開していく、などなど。

●一億通りの輝き方を支援する
経済のパイ拡大の成果を子育て・介護などの社会保障分野に分配。
成長と分配の好循環を構築する。
誰もが家庭や地域、職場でそれぞれの夢や希望をかなえられるよう、多様性で富んだ豊かで活力ある社会を目的とする。

リベンジ・ポルノの根絶や女性管理職、女性リーダーの育成などを支援。
待機児童の解消を目指し、保育の受け皿を50万人分増加する。
保育士の処遇は既に7%引き上げているけど、更に2%引き上げ、技能や経験を積んだ職員は更に改善を。
幼児教育の無償化、所得の低い世帯やひとり親家庭への支援を拡充。
児童虐待の早期発見、保護等。
大学生の奨学金の無利子制度に。
給付型（返済不要）の奨学金の創設を目指す。
介護基盤を50万人増やす。
介護職の賃金、月額平均1万円アップを。
健康寿命の増進。認知症対策、認知症サポーターの育成などなど。

●地方創生の実現
地方に「仕事」「人」を呼び込み、「町」を活性化する政策を展開。
中小企業・小規模事業者の生産性向上に向けて、省エネ化や海外展開の支援、経営相談などを行う。
政府関係機関の地方への移転への取り組み、企業の本社機能の地方移転の支援。

●災害に強い国を作る
東日本大震災・熊本地震の復興の加速、法整備の検討。
自然災害から国民生活・国民経済を守る為、防災・減災に取り組むため、国土強靭化の推進。

などなど。
詳細は、こちらの官邸HPに記載があるので、長いですが興味がある方はどうぞ。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ichiokusoukatsuyaku/pdf/plan1.pdf



又、本日講師として来ていた小林史明衆議院議員の話が面白かったですね。
さり気に、この人私とタメだし。

「若者が結婚しないのは草食系だからじゃありません。
彼らは非常に合理的です。
将来に向かって漠然と不安があるからです。
子供を産んで育てられるのか。大学までやれるのか。その不安を取り除かねばなりません。
大丈夫だから！と訴えかけていかないといけません。
合理的な彼らに一番訴えかけが効くのは、『数字』です」

「10代・20代で一番多いのは、ツイッターです。30代以上は、フェイスブック。ラインは全体的に分かれてる。
ツイッターは匿名だけどフェイスブックは実名と顔写真を出してる。
若い人ほど、縛られることを嫌います。だから、若い人に向けて発信するならツイッターの方が有効です」

とか。
後、一番面白かったのはアベノミクスの成果について議論になった時の話。
私たちの情報をどんどんシェアしてください、って言う話だったんだけど、民進党や共産党側の人間から突っ込まれた時、言葉に詰まるようじゃ困ると。
ネットの世界は口コミが強く、言ったもん勝ちになりかねない。
だから、デマやデタラメな情報を出されると、それが真実かのように広まってしまうと。
正しい情報を発信していかないといけないと。
「私達はこういう成果を出した。更にこの国を前に進めなければ、少子高齢化（人口減少）等で国がダメになってしまうと。だから、具体的なプランを持ってこういう事をさせてくれ」と言う事をちゃんと発信して、自民党を選んでもらえるよう訴えかけねばならないと。

まあ、具体的な話をすれば、こういう所が挙げられてましたね。

・国民総所得、36兆円の増加（GDP）
・就業者数、110万人増加（2012年：6270万人→2015年：6376万人）
・有効求人倍率、24年ぶりの高水準（2012年：0.83倍→2014年：1.34倍　史上初めて、47都道府県全てで1倍を超えた）
・若者の就職率、過去最高（大学生は97.3%、高校生は97.7%）
・給与、3年連続で2%引き上げ（今世紀最も高い水準での賃上げを3年連続成功）
・企業収益は過去最高（大企業のみならず、中小企業も過去最高）
・税収、21兆円増加（法人関係は47都道府県全てで2桁増）
・企業の倒産件数、25年ぶりの低水準
・外国人旅行者数、過去最高（2000万人程度。訪日外国人による消費も過去最高。3.5兆円）

・・・これ、並べてみると凄い事がさり気に入ってるんですよ。
パッと見には分かりにくいけど。

例えば、「就業者数が増えた」って話。
実は、就業者数って減るはずなんですよ。
何故かって？高卒・大卒世代の人数より、退職する団塊世代の方が人数多いんだから。
なのに就業者数が増えた。これは凄い事。
「非正規社員が増えてるじゃないか」と言う指摘も同様。
逆に非正規社員が増えるのは当たり前。
何故かって？定年迎えた人は、年金との兼ね合い等もあり、パートなどに切り替える人が多いから。
実はこの就業者数110万人増加の中には、正社員の増加が3割ほど含まれてる。これは非常に凄い事。

次に、賃金や企業収益についての話。ベースアップ、企業の収益アップは確かに行われてる。
私がよく持ちだす例で、健康保険の標準報酬月額の上限額が１ランク上がった事は、間違いなくその証。
「でもそれは大企業や公務員だけだろ」と言う人は当然いるけど、ところがどっこい下も上がってる。
第一に、最低賃金。ここ3年連続で、10円以上の大幅アップを続けている。
民主党政権時代はあんまり上げられなかった。それが事実。
第二に、企業の倒産件数。倒産する企業が減ってると言う事は、企業の金回りが良くなっていると言う事の何よりの証。

次に、税収の話。
「消費税上げれば税収上がるの当たり前だろ」と言う指摘もあるけど、小林議員曰く、消費税による税収アップ分は21兆円のうちの8兆円だそうです。
残り13兆円はアベノミクスによる成果。それだけカネの周りが良くなったっつーことですよね。
そもそも、消費税自体、相応の条件がないと簡単には上げられないわけだから。
初めから10%にするべきだったんじゃないの、とか言う指摘もあるけど、まあ税収増えてるって面では成果だよね。

mixiでも、その辺の指摘をする人は多い。
確かに、民進党・共産党支持の人は感情論・他責論（人のせいにしかしない）ばかりの人が多く、ジミンガーアベガーとギャアギャア騒ぐしか出来ない輩が多いのも事実だけど。
極々稀に、その辺まで調べて突っ込んでくる人がいるのも事実。
そう言う時、ちゃんとしたデータを提示できないようじゃ困る。
まして、議論しようとしてきた相手を頭ごなしにサヨク呼ばわりしたり捨て台詞を吐いて対話を打ち切るようじゃ、それは「パヨク」と同じです。
この辺のデータは官邸HPや自民党HPにも載ってるので。

安倍政権になって、どう変わったのか。
民主党政権の頃は、どうだったのか。
その二つを見比べてみて、どう違うのか。
どこが問題なのか。今後は何が課題なのか。
各政党や候補者は、どういう成果を出した人で、どういう主張をしているのか。
その辺を論じないと、その話の成り行きを見た人に与える印象と言うものも変わってきます。

これも常日頃私が言ってる事だけど、『その書き込み、顔と名前を出して大勢の人の前で同じことを言えますか？』です。
「正しい事を言っている」と胸を張って言えるなら、問題ないはず。
その為には、正しい情報を仕入れ、自分なりにしっかり分析して考えることが大事だと思います。