スケッチの主が旅をしたのは、1786年。江戸時代の中頃ですね。
図の中に描かれた看板を見ると、「名物甲州龍王煙草」とありますね。
当時の川舟の7,8割が甲州の商人の持ち舟だったことも背景にあ
りそうです。元来は清水の倉澤の名物だったようだが、岩淵のほうに
撮られたようです。
代金は上が十匁≪37.5グラム)あたり二十四文(720円くらい)という。
このタバコ屋に挟まれた黒いノレンの店が、岩淵名物「栗粉餅」の茶屋だ。
店の前では丁度、駕籠に乗ったままの旅人が餅の皿を受け取ろうとしてい
る。女性の店員が手にした小皿を渡そうとしてるのが見える。黄色い小さな
餅で、昔は栗の粉でこしらえた餅だったが、今では普通の牡丹餅にきな粉
が付けられている。
江戸末期か明治初期と思われる写真(富士市博物館蔵「岩淵からの富士」)に
くりこもちと書かれた看板が写っていた。少なくともこの名物の名前は近代まで
受け継がれていたようだ。聴くところによれば、大正時代まではあったという。
今は消滅したかと思いきや、平成になって復活させたお店があるという。
富士市中の郷の「ツル家」さん、電話05−81−027で、餡に刻み込んだ
栗を加えるなど新たな工夫も凝らしているそうだ。(下の写真を参照)
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