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2016年05月31日10:48

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苦渋の選択

ゴリラを射殺せざるを得なかったことは残念だと思う。
ただ、「子供が悪い」、「親の管理が悪い」と言う「犯人捜し」みたいな感覚は理解しがたい。

事故のあった動物園の状況がわからないから、推測で話を進めるが、ゴリラは群れを作る動物であり、オスは群れを守る本能があるため、テリトリーに入り込んだ他の生き物に対しては排他的な行動をとるのは良く知られている。
テリトリーの概念は、人間からしたら「檻の中」かも知れないが、ゴリラもそう考えているとは限らない。
だから、見学者に糞を投げつけたり、飛びかかろうとする。それを避けるために、日本の動物園ではゴリラの飼育環境は頑丈なガラス張りとなっているか、飼育エリアまで距離を取り、堀などを設けている場合が多い。

まず動物園側の施設として。
サファリパークならともかく、子供連れが訪れることが前提の動物園ではないのだろうか?
日本では子供が通れない柵を設け、万が一のために落下防止ネットを付けているのが一般的だと思う。
4歳の子供が容易にゴリラのテリトリー内に入り込めてしまう構造に、欠陥はなかったのだろうか?

次に4歳の子供の行動について。
4歳当時の記憶や考え方を覚えている人、いますか?
チンパンジーやゴリラが3歳から5歳程度の知能と聞いたことがある。逆に言えば4歳児はその程度の知能なのだと。
4歳の子供が、好奇心から檻に入ってしまったとして、それを「バカガキ」と責めるのは違うと思う。
言い方は悪いが、幼児は大人と比べれば「バカ」なのだ。

親の管理が悪かったのか。
幼児の行動を完全に制御できる親などいない。突然走り出す、なんてのは良くあることだ。
それで交通事故に会ったり、スーパーのガラス瓶をなぎ倒したり、ゴリラの檻に入ったりするわけだ。
それを予防しようとして、子供にリードを着けたりすると、「虐待だ」などと騒がれる。
これでは子供はどこにも連れて行けなくなる。

最後に動物園側の対処として。
飼育されてる動物はペットではない。飼育者がいても、直接エサを与えたりするわけではなく、芸や躾をするわけでもなく、飼育と言う動物のメンテナンスをする担当者である。
腕力は人間以上で、言葉も通じない。意思の疎通もできない。知能も低い。
「何をするかわからない」奴らなのだ。
「ゴリラが助けてくれるかも」なんてのは、「うちの子は言うこと聞くから」とリードを着けないで犬の散歩させると変わらない。むしろ「危害を与えるかも」と考えるのが妥当だ。

誤解している人も多いようだが、麻酔銃と言うのは即効性は無い。
手術の全身麻酔の前に、麻酔で眠りに落ちた経験のある人もいるだろうが、あれは点滴だから即効性があるのであって、離れた位置から筋肉注射的に打ち込む麻酔薬では、効果が出るまでに早くても十数分かかる。
麻酔を打たれた痛みや衝撃により興奮すれば、なおさら時間がかかる。その間に攻撃性が増し、子供がその場で殺される可能性の方が高い。
また、筋肉注射で即効性が出るほどの量を打てば、昏睡どころか呼吸器や循環器まで麻痺し、死亡することになる。
「眠りの小五郎」なんて、本当なら毎回死んでてもおかしくない。

結論。
「何をするかわからない」動物を飼育し、「何をするかわからない」幼児が来園する施設で、「何をするかわからない奴らに、何をされても大丈夫」な設備が無かったことが一番の問題。
その中で、動物園側が取った対処は、残念ではあるが最善のものであった。

私感。
「ゴリラが可哀そうで、泣いてしまった」ってのをヤフーで見た。
私は子供が殺された方が、可哀そうで泣くかもしれない。


米動物園、囲い侵入の男児救助のためゴリラを射殺 是非問う声も
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=4017666
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