僕と体育とﾐﾄｺﾝﾄﾞﾘｱ

持久走


僕らは冬の持久走が嫌だった。



すると一人の猛者が現れた。



同級生『先生、ミトコンドリア痛いんで授業休んでいいですか？』


殺される。


僕は、両手で目を覆った。




時を戻すこと10分前



別に体育が苦手でも嫌いでも無かったが



体育以外はオール5だった僕には
体育教師の主観でつけられる4の評定が本当に苦痛だった。





うちの高校は軍隊みたいな所だったから

体育教師はもちろん自衛官あがり




当然、高偏差値の俺らクソガキ共は

内心では、体育教師をバカにしてた。




そして、その日の授業は持久走だった。
地獄坂を走るこの授業だけは皆走りたくなかった。



そのため
ある同級生が体育をサボるために嘘をついた。





男の子『先生、ミトコンドリア痛いんで授業休んでいいですか？』




超絶…w
インフルエンザみたいで実にポップ




こいつは殺される。
僕は心の中で賛美歌を歌った。





そんな嘘で騙せる訳ないじゃないか。







先生『そうか。いいぞ』



えぇえぇええ




騙せるんかーい。




※次の授業



僕を含めた男子生徒達はこぞって
『先生、ミトコンドリアが痛いんで休まして下さい。』



先生『そうか、分かった。熱はないのか？』



僕『今のところは大丈夫です。』



スクラム



笑いがこみ上げてきたが僕らは全力で耐えていた。





しかし


授業終了時
事件は起きた。



僕らは整列し、いつもの様に
体育教師の終わりの言葉を聞いた。





先生『皆、最近ミトコンドリアが流行ってるみたいだから気をつけるように…』




耐えられなかった。
ただの細胞内小器官じゃないか。



僕達の腹筋は崩壊した。





その日の夕方、先生は意味を理解したのか僕達は呼ばれた。



日頃の行いのせいか完全に主犯格と思われたのは癪に触ったので




僕『先生リボソーム痛いんでトイレに行っていいですか？』



って言ったら


先生『予習済みだ』



そう言われて更に怒られた。




ゆとり世代なのに色々な先生に怒られた事だけが心残りだが…




その分、色々な人に可愛がって貰えたと思えるいい思い出









■運動会に出現した「ありえない保護者」の実態
(ママスタジアム - 05月29日 20:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=176&from=diary&id=4016701