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2016年05月26日12:55
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我が国にも災害危機管理庁の創設を！
我が国にも災害危機管理庁の創設を！ （災害・危機対応チームの定例会ー有事・対応臨時省庁として組織体を形成）
「日本は地震の繰り返しによって生まれた」 たぶんこれは事実だろう。素人ゆえに詳しい事は良く判らない。しかし日本は「天災大国」であるのだろうことは判る。カントリーリスクとして甘受するしかないのだろう。
では日本人は如何にしてこの危機を乗り越えて繁栄して来たのだろうか。それは先人たち偉業に学び知恵を見つけて行くことであるだろう。古の天平時代、私たちのご先祖様たちは勇敢に「天災と疫病」に対し闘っていた。「歴史好き！」が高じて私は是に気付いた。
「証拠は何処に……」−「奈良の東大寺、大仏様だ！正倉院だ！」 正倉院は「中国の義倉」に学んだもの。またそれは当時流入した「三階教ー無尽蔵」に学んだものでもあるだろう。「行基衆ー布施屋」や「菩薩行」が読み解くキーワードであるだろう。
大仏建立の詔勅に「万物の動植、悉く栄む」とある。言って記したのは「聖武天皇」その人である。天平時代、どれ程の天災と疫病がこの日本に襲来したのか。そして如何に人々はこれらと闘ったのか。それは日本書紀に記されている、その猛威の凄まじさ如何ばかりか。
それを読み解くのは学際的知識であり、私のような愚鈍に中々訓み解けるものではないのだが今は良い文献も有る。そしてもう一人。確証は見つけられないが「藤原不比等」その人であるだろう。彼は律令制度ー成文法を作り時代の立役者となったと言って良いだろう。
『租穀』（これをして、税金の意味がある）大宝律令をして律令国家による収税の中で、租穀は飢饉・災害対応などのために蓄積された穀物の事をいうようだ。現代のように精米するでなく「穂のまま」とする、このことで保存期間がより長くなるようだ。朝廷は「１町の田租を稲２２束とする。」ことにより、約３％となり、計画として３０年分の蓄積計画を建てて約一年分の「輸租田（税対象の田）」の収穫量を確保しようとした。
これは「全国的飢饉を（当時）国民が一年間に耐え抜く」賢明な施策であると諸学者に言われるらしい。およそ現代の税金もただ「公共の福祉ー未来投資」だけでなく歴史に学べば「災害対応の為の貯金」と見る方が正解であるだろうか。
聖武天皇は後代の為に国家統治の法として「華厳経」を哲学ー世界観として頂き、民衆を統治する方として「法華経」の慈悲を戴く、そしてその方法論は四書五経の内の帝王学ー「大学」に裏打ちされてあるだろう。
� 嶌潴戚斉繊彗舩椶瞭擦鰐斉舛鯡世蕕�にすることに有りー天から与えられた徳性ー良心を磨くこと �◆嶌濘凸院彑ご屬凌諭垢鯑狙�により導く ��「在止於至善」そして人々を善の道に止めること」とこの中ではいっている。
その彼の方法論は奇抜だ。聖武天皇は「災害と疫病」から民衆を守る為、「大仏建立」を成す。ここで東大寺は総合大学・現場実習の活動の場であり、総本山としての位置にあり、諸国国分寺・国分尼寺を建立・統括し、ともすれば離れがちな諸豪族を引き付け監視し、日本中の隅々まで仏法の光をあてようと「全体・一」と計画するのである。それは識字率と科学の裾野への普及であった。
「みんなで世界一の大仏様を作ろう」と、日本全国民に号令を発する。それが有名な「一枝の草、一握りの土」の一文だ。お寺で全国より集った若者たちが経文を読む。文字が認識される。「みんなのもの」となる。テレビもラジオも新聞も無い時代。お寺が最先端の科学・情報基地である。
時に東大寺大学の教授は「行基」その人である。彼は二月堂上の天地院より大仏建立の進捗を見守り、また宣伝・募金の為に全国行脚も行う。彼はそれ以前に広く関西で道を開き橋を架け「知識寺・布施屋」を築いている。彼は私立大学の創始者でもあるだろう。そして生徒を使って社会実験を展開し地方のパトロンたちと結びつくことが出来た。
天平の大仏殿は現在の物の１．５倍の容積であり、コンピューターも重機も無い時代に「人々の手により」建設された。それは本来、全身「金色の大仏」であったが、天皇の病気も有り頭部・首までの砥金であったらしい。実に日本にはないとされていた金が陸奥（宮城県遠田郡涌谷町黄金宮前）より産金され、また必要な鉄も銅（山口県）も各地より持ち寄られた。「大仏様をみんなで作ろう」の天皇の呼びかけに末端底辺の人々達が呼応して人・物・金・情報が寄せられたと見て良い。
やがて「大仏開眼供養」は世界へと向けて発信され、シルクロード（陸と海）よりペルシャやローマへも伝わったのだろう。正倉院御物はその成果の一端を表している。たぶん「世界との交易ー世界を相手に商売する」が聖武天皇の気概であったと考えられる。天皇は義倉ー正倉に世界よりの宝を集めて「正倉院」としてその質と意味さえ変えてしまった。日本の富を世界の富と交換することが出来た。
しかしグッズを得ればバッズも発生する。「異国人」たちは新たな疫病も伝えたであろうし、銅の再精錬は吉城川を悪城川としたに違いない。時に僧侶の一群に看病禅士などもいるのだが治療の程は当時並でしかない。ただ生薬の類は豊富にはなったはずだ。光明皇后も心を傷められておられたに違いない。光明皇后も疫病（ライ病）と闘った伝説が奈良には残る。
「大仏建立の何の報恩有りや」その市井の怨嗟の声の中、やがて聖武天皇の病も重くなり大仏建立の「途半ば」亡くなられる。その前の難波津の行幸の時には海を見て異国の船の到着を心待ちにしておられただろう。奈良におられては高窓山より奈良街と生駒山を望まれていただろう。「彷徨五年」何処にも行けぬ身の不自由さを「相手に来させる」方法で世界と対峙せられたのだった。
光明皇后も亡くなられ、称徳天皇・藤原仲麻呂の時代。そして道鏡や和気清麻呂の登場。天平時代の凋落は眼を覆うばかり。「親の心、子知らず」の通り。諸寺建立の熱も冷め、政変に明け暮れてしまう。おっと「時代を概観する」ことがここでの主題では無い。この時代の黄金期に学べと私は言いたいのだ。
まさか私の在命中に三度の大震災を経験するとは思わなかった。ここでは熊本地震を入れて言っている。そして三度も政府の不甲斐ない対応を見るとは思わなかった。よってここでは政府に苦言を呈したい。「この国を愛し、この国の人々を愛するが故に」とも言い添えておく。
一度目は阪神大震災の時。テレビを前に一つの安全神話が一瞬にして崩壊し「街が人々が火に飲まれてゆく」様を何もできずに眺めるしかなかった。「何故、防火帶を作らないのか？！」ー打ち壊しにより可燃物を撤去する荒っぽい方法だが効果は有るはず。昔の「江戸の火消し」たちの方法だ。
二度目は東北大震災。この時私は苛烈な生活環境下に有り「見る聞く」は全て「後の報道」からでしかなかった。「国土強靭化」幻想は「地震・津波・原発事故」の三要素により他愛無いものと私の目に映った。「人間なんて、ラ・ラ・ラ・ラ・ラー
」と当地の人と共に遅れて悲嘆にくれるしかなかった。
そして三度目の熊本地震。被害程度が先の二つに比べて半ばゆえに「大震災」とは言わないらしい。この政府判断は如何にとも思うがここでは言わない。しかし「先の二つの経験則」より政府対応が有ったとは私には見えない。流行りの「おそ松さん」と映ってしまった。
天平時代の知恵を有し１３００年の時が経過してこの有様か？ 二度の大震災を体験しながら、この体たらくか？ この有様では、私は「ご先祖様たち」に恥ずかしいと思う。三つの震災を見た者として想う事を箇条書きにして述べることにする。
一、「我が国にも災害危機管理庁の創設を！」−表題の件である。「政府が対応する」ではなく「専門家が対応する」型を作るべきである。普段は政府の仕事をしながら危機・有事に置いては「危機対応チームー災害危機管理庁」として立ちあげればランニングコストは掛からない。消防ー警察ー自衛隊、また諸官庁のエキスパートたちの「普段している仕事がここでも生きる」とすれば良い。
ここで問題は「霞ヶ関的・官僚体質ー縦割り行政ー責任と果報」ということだろうか。要は普段は「政府ー担当大臣の横の関係ーネットワークと職権」を有事に置いては「各省庁エキスパートのネットワーク」に職権を「降ろし与える」ということだ。「テキストを読む」方でなく「テキストを書く」方に有事対応の職権を「危機対応ー現場本部長に与える」ということだ。総理又は担当大臣と直結して、また総理・大臣は責任者として飾れば良い。
およそ「危機対応」と言っても何かその時に特別に出来るのではなく「普段している事しかできない」のが人間だ。「政府−自衛隊・消防・警察−自治体−被災者−ボランティア・ＮＰＯ」を横断的に見て捕え、有機的に結合し活躍する組織体が望ましい。
また、言い換えれば「現場のテーブル」と「政府のテーブル」を相互に直結し、「各省庁の各テーブル」も「現場ボランティアなどのテーブル」も後に統合できるようにすることが出来れば良い。いわば「テキストの一元化」が有ればよい。「たった一つのテーブルで活動成員が動ける」事が望ましい。追及すべき課題だ。
二、「お役人の総数」は百万人を超える。種類により自衛隊などは「自己完結」組織体であり「お役人ー命令・一系統」でもある。危機に置いては「一割動員（％）」とか動かすようにすればよい。自治体レベルの「災害時応援協定」などではタイムリーな活動が出来ないと知るべきだ。
三、「被災地支援」には「人・物・金・情報」を「１セット」にして派遣・応援すべし。現地では自治体職員も被災者であり、また「社会福祉協議会―職員」はボランティア対応するでなく「社会的弱者ー救援」に対応すべきだ。（ボランティアの対応は「災害救援ボランティア団体ー現地・自治体」がすべき）
四、「被災地支援」には国庫の金を惜しげも無く出せ！「災害は忘れる間もなくやって来る」 日本列島を国体と見るなら即復興し「次に備える」事が大切。被害妄想「安保」よりこちらが先だ。未だに「東京はまんま」頭脳・心臓のまま。第二関東大震災などと想定すると「どうしようもない」としか言うしかない。増してビルの高層化。「耐震建築物」などとは直下型地震や大津波などは笑い飛ばすだろう。
五、「原発は全て運転停止し廃炉する」ことを急げ。「手当てできる間に済ませて置く」事が無ければ「第二の福島原発」がどこかで起きる。日本人にとって日本列島のみが「約束の大地」だ。ここを放射能で汚してどうする？！ 誰か何処かで放射能日本難民を引き受けてくれるところが有ると思うのか？？？
六、「立ってる者は親でも使え」の名言も有る。非常事態に置いてはポジティブリストはナンセンス！「安保もそうなる！」と私は見ている。「善は急げ！」人命救助にためらいが有ってはならないのだ。「まだ次が有る」患部は次々と手当てし日本の国体の健全化・強靭化を「人より始める」のは当たり前の事なのだ。
七、「和を以て貴しとなす」この言葉の意味を再考すべきだ。そこに「人権意識・認識」が無くてどうする。諸外国よりの観光客・来客も「力を合わせて救援活動する」視点が必要だ。「現場」に一番近いのは「居合わせた無傷の人々」だ。現場より直ちに「災害と闘う！」体制が取られるべきだ。阪神大震災では「困った時は、お互い様」と人々が助け合い「ボランティア元年」の言葉も生まれた。
八、「防災教育」も大切だが「優秀な人材育成」に偏りが有ってはならない。人文系教育の費用の削減はナンセンスと言うしかない。理数系も大事だが対置されるこちらも大切な学問領域なのだ。「災害対応＝学際的知識」だと見るべきだ。
九、「経済格差の是正」これも忘れてはならない。「大災害は革命のチャンスーこれを抑えつけろ」などの話が日本であってはならない。関東大震災の不幸は御免だ。そのための平和憲法と民主主義を政府も国民も自覚すべきだ。「流言飛語」は飛び交うだろうが「一つのテーブルー情報の取捨選択」を誰しもが自身で判断できるようにあるべきだ。これができれば「食品廃棄」なども防げる。
十、「備えよ、常に」も名言である。日本は島国の特性有り。「多人数収容の救援船＋コンテナ手術室＋小型ボート」はフェリーの借りだしでも間に合うしランニングコストも不要だろう。コンテナ手術室もあれば大型ヘリで輸送も出来るだろう。また日本に水源は豊富にある。「浄水器＋タンク＋系車両」の組み合わせで意外と水の問題は処理できるように思われる。
ここで「大仏建立」は被災地復興に相当する。そしてシルクロード「正倉院」は日々の商業活動の果報にあたる。私たちの日常生活は天平人の生活をすでに超えている。
「一つの会社が被害にあうと全て立ち行かなくなる」のではなく「バックアップシステム」を準備すべきでもあるだろう。或る意味ゲリラ達の「集団指導体制」を見習えばよい。誰か倒れてもすぐに誰か立つ事が出来れば良いのだ。
「災害は忘れる間もなくやって来る」復興拠点は福島そして今、熊本。日本列島を国体と見るなら即復興し「次に備える」事が大切。被害妄想「安保」より自然災害・原発 リスク除去が急務！「国民を守る」は今だろ？！
「従来方法論で十分対応できる。熊本地震対応はその証明だ」などと見て考えていると「第二関東大震災」などには到底対応できないと知るべきだろう。
熊本地震の被害推計は最大4.6兆円、阪神・淡路の半分弱＝内閣府
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