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2016年05月25日09:39

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ハイエンドオーディオアンプの企画

私は過去にオーディオ雑誌「無線と実験」に記事を書いていた時期があったが、その時に持っていた真空管式OTL(出力トランスレス)方式の音質を超える事は半導体式アンプでは超える事が出来なかった。
40年以上経った今でもこの事を越えられないのは残念だと考える。
それで何が原因で真空管式OTLアンプを半導体は超える事が出来ないのかを考えるようになった。
真空管式OTLアンプはNFBを40db以上施した物であったが、オペラ等を再生すると半導体では実現できない朗々と雰囲気が伝わってきたのである。
NFBを施すと音が良くないと言われて来たが、私はそれが間違いであると言いたい。
電子回路に於いて全ての増幅回路は多少成り局部帰還をしているのである。
例えば真空管で言えばカソード抵抗による電流帰還、Trではエミッタ抵抗に当る。
カソードフォロアーやエミッタフォロワーは100%の電流帰還である。
又、有名な真空管である300B等の三極管は高いインピーダンスを変換する為の出力トランスが必要で実際には出力トランスの音を聞いているのである。
従って出力トランスを経由した音は歪が避けられず、又、SPが発電した電流を制御出来ないので真空管式OTLには絶対に適わないのである。
但し、真空管式OTLアンプには欠点がある。
それは真空管が流せるプレート電流は1Aも流せないので複数の真空管を並列にしなければ成らず、又、電圧は100V以上でなければ成らない。
従って消費電力はヒーター電力と合わせると300W以上となってしまう。
それでも趣味の世界で良い音を求める裕福な方々は真空管式OTLアンプを使用しているのである。
私は当時、会社の寮に居て電気代は寮費の中から会社が払っていたがエアコンが無かったので夏は音楽を聴く為には、窓を閉めて聞くと部屋の温度が上がって大変で半導体で電気の食わないアンプを考えたのである。
その中で無帰還アンプであれば真空管式OTLに近い音が出る事を見つけて「無線と実験」に発表したのである。
しかし、無帰還と言っても出力段は100%電流帰還のエミッタフォロワー(実際は三段インバーデットダーリントン回路)であった。
その後、様々な回路を試験したが依然として真空管式OTLアンプを超える音の再生出来るアンプは作れなかったのである。
何故、フィードバックを40dbも施した真空管式OTLアンプでは音が汚れないで半導体式アンプではダメなのか疑問でした。
私はその後スィッチング電源の開発等をしましたが、それで結論は半導体は真空管に適わないと結論に至ったのです。
何故ならば真空中の電子を制御する真空管と固体中を動く電子を制御するのでは全くエネルギーとスピードが異なります。
真空管は光のスピードで動き、その制御エネルギーは殆どゼロです。
それに比較して半導体中のスピードは1秒間に3m足らずです。
これが決定的に音の違いと成って現れるのだと思います。
しかし、技術者として全く面白く有りません!
何とかこの真空管式OTLアンプを超える音質のアンプを開発したいと考えました。
それでもう一度ハイエンドアンプを開発する事に致しました。

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