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2016年05月11日09:13

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映画【紀子の食卓】

園子温監督らしい、
その時代,時代を象徴するような事件的な
出来事を拾いあげながら、
必ず、最後は『家族』とそれを構成する『個』に帰結する物語。


この映画もそうでした。
以下、完全ネタバレ感想です。





2001年12月…ワンマンな父との関係をうまく築けず、家庭に生きにくさを感じていた紀子は、
ネットのSNSのサイトで知り合った【上野駅54】という人物を頼って家出。

妹のユカは、
姉の周辺を調べて、廃墟.Comというサイトに行き着き、後を追うように半年後に家を出ます。


この映画は、
園監督の過去作【自殺サークル】の続編的な
意味合いも持っていて、
そのテーマである『集団自殺』…女子高生54人が一斉に電車に飛び込む…っていう
【自殺サークル】での映像も使われています。


廃墟.Comは、その中心的役割を果たしたサイト。
そこの管理人が、【上野駅54】であり、
クミコという女性…彼女はコインロッカーベイビーであり、上野駅のコインロッカーNo.54に捨てられて、成長した女性。
その彼女が、
【レンタル家族】事業をやっており、
紀子とユカはそこで働くようになっていました。


一方、父・徹三は、地方新聞の編集長だったのですが、
飛び出した娘2人の行方を妻と2人で調べあげる日々。
そんな中、心労で妻が自殺してしまう。
退職して血眼になり、調べるうちに
娘・ユカのノートを発見する。


そこには、自分が家出した後の
徹三の動きが完全にシュミレーションして書かれていて、
娘がこんなに自分のことを解っているのに
俺は、娘たちや妻のことを少しも解っていなかったexclamation ×2と自分を責める。


やっと、廃墟.Comとレンタル家族の会社に辿り着いた徹三は、
友人を介して、妻役をクミコ,娘役を紀子とユカに
依頼して、娘達を取り戻そうと決意する。



モノローグでチャプターに分けて、
語られるのは、【愛のむきだし】と同じ手法。
相変わらずの園節炸裂だったですが、


ものすごく、新しい発見もありましたexclamation ×2



作品の手触りは全く違うのだけど、
ネット住民として、自分とは違うもう1人の自分が生まれること,そこで知らない人と出会うこと,【レンタル家族】,
そして、家族としてうまく生きれなかった
崩壊家庭…。


テーマが不思議と【リップヴァンウィンクルの花嫁】と重なる。


園さんもよく劇中にクラシックを使うし、
合う曲がなければ、自分で作るし。



なんだか、
今まで対極だと思っていた2人が、
えっ、
善悪の違い←園さん、スミマセンm(_ _)m…てか、本当はどうなんだろう。善的,悪的って…。

血がドバッと画面に溢れるか,
一滴も流れないかの違いだけじゃんexclamation ×2


リップヴァン…の安室だって、
クライアントの注文は「友達が欲しいexclamation ×2」事と七海には伝えたけど、
(一緒に死んでくれる)…っていう肝心な部分を隠して事を進めているので、
相当、黒い人物なのは間違いないのに
あんなにシュッとしてるwww



とにかく、観たらいいと思いますwww
GYAOで
CMが入るのは嫌だけど、無料だし。


全編を通して、ユカ役の吉高由里子ちゃん…めっちゃ、
いいと思いました。


そして、私的に【みかんちゃん】がツボ(≧∇≦)



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