少年Aの絶歌、やっと読みました。
出版当初は、読むということ事態よくないこととされていて、冷静に読めないのではないかと思っていましたが。
て、言うか、図書館の貸し出しの順番がやっと、回ってきただけなんですけれども。
やっぱりねというところあります。
少年Ａは、度を越えた病的な、性的サディズムなんですね。
認めて書いてありました。
一番のポイントはここ。
人間は、人生を変えることができるのでしょうか。
それは、性格を変えることができれば、可能かもと、私はそう思います。
しかし、簡単に言ってもこれが本当に難しく、普通の人も目の前に立ちはだかる問題です。
変えることができないもの、それは性癖だそうです。
アメリカでは、幼児性愛者は再犯を繰り返すため、居場所を登録しなくてはならないらしいです。
グロな話しですが、少年Ａは殺害したネコの舌を大事に保管していたと本にあります。
この手の話は、その時の感覚を思い出すための戦利品だとよく聞きます。
少年Ａはいまだモンスターなのか、それとも心の中に悪事を働いた自責の念を持ち苦しむ人間なのか。
再犯の可能性はどうなのか。
そこが一番気になるところです。
私が危険だなと思ったところ
�‐�年Ａは少年治療院を出てから、人との接触をとらず、何か（アクセサリー作り、クラフトペーパー）など、物を製作することに熱中していたとありました。
でもね、これが、矢の刺さった心臓のペンダント、蜘蛛の巣にかかった蝶ののピアス、目玉の指輪って。
悪いものへの蓋はしたけれども、ちょろっと漏れていますよって。
好きなものは好きなんだねって感じです。
�∨椶涼罎忙鈎詫�紀夫という性的サティズム犯罪者のことがでてきました。
未成年で母親殺し。成人で、山地となんの関係もない女性を二人殺し、山地には死刑判決がでています。
後で、調べてみましたが、山地の子供時代は恵まれない環境のようでした。
しかし、少年Ａの家庭は弟二人の五人家族、本からは暖かい家庭であったようです。
両親・叔母からは、気付かなくてゴメンと言われ、兄弟からはこんな事件を起こしても大事な兄弟だと言われています。
三男に関しては、被害者の淳君と仲良しであったという事実もあります。
気になるところで、本の最後の方で少年Ａは弟たちをいじめていたというところがありました。
なぜ、淳君に対してこんな事件を引き起こしたのかの記述に、無垢できれいな淳君の瞳に映し出された自分を殺したかったとありますが、やっぱり弱い者だからでしょう、なんて思ってしまいましたが。
�８緘召蓮�医療少年院を出た後のことが記されていました。
いつ素姓がばれるかわからないため、居場所を転々とし職を変えていました。
その中で，職業訓練で資格を得た溶接工の仕事だけはプライドがあってつきたくなかったが、生活のためにつかなくてはならないとありました。
ああ、こんなことでプライドなんて言う言葉が出るということは、まだまだ本当に起こしてしまったことの事実が腑に落ちていないのだと感じました。
少年Ａへのダメ出しが続きましたが、ほっとしたところもあります。
この本の最後の方で、犯行の中学時代にマルボロ中毒であったが、少年治療院から吸っていないのに、ある日どうしても吸いたくなって吸ってしまったと言うところがあります。
ああ、これね、セットだから、ダメだよとドキドキしながら読みましたが、めまいがして決して魅了的なものではなくなっていたと書いてあって、ほっとしました。
たばこの記憶に猟奇的なものに興奮する記憶が乗っているからです。
この本を読んでいてで、出版を反対していた人たちの危険だという意図がわかることがありました。
少年Ａはまだ、本当に更正できているとは言えないような気が私はいたします。
そう判断する自分がありながら、、「マスコミから逃げて」と一瞬思ってしまった自分がいたのです。
あっ、これだな、これが公平な判断を鈍らせてしまう目に見えない罠なんだと思いました。
文章がうまく、ひたむきに少年Ａは生きているように描かれています。
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