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2016年05月01日00:16

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聴く、と受動的な感じだけど、英語でplayって言うと前のめりに聴きに行ってる感ある。

単純に"機械が"playしてるからなんだろうけど、私は日本語の方が好き。お客様精神。いい音楽だったら当然聴きに行くけど、最初はわかんないからちょっとおもてなししてくれて良くってよ?みたいな。そのせいで、一枚目だけ力入れてあとは尻切れトンボみたいな…そういうのはアニメのが多いか。アーティストはやっぱりそういうのは好まないよね。
 そんな訳でMETAFIVEのCDを自宅で聴きに行った。だってメンツ見る限りいい音楽に決まってるのだもの。

プリンスは名前くらいしか知らなかったのだけど、TLでも流れてきて聴いてみたら、やはりと言うか当然と言うか、良いんだね。キャッチーで普遍的で古くない、そして痺れる。マイケルとかアースウィンド&ファイアーとか80年代なのかなこの辺、メジャーなクラブミュージックつーか、今でも聴けるもんなぁ。
 しかしまぁプリンス聴いたことないんだから、こんなんで音楽聴いてるなんてやっぱりよう言わん、言えないのよね。


宮部さんのボツコニアンが1巻から文庫になってたので読んだ。ゲームのボツネタが集まる世界という設定の上、作者のメタ語りが入る。正直そんなに面白くない。ある種のエッセイみたいなもんかも。
 エッセイをそう多く読んできたわけではない私個人の感覚なのだけど、性格が悪い人間のエッセイというのは、そうでない人が書いた物とは段違いに面白いのである。今まで、さくらももこ、松本人志、室井滋等々のエッセイを読んできて、この人達の本当の性格というのは完全には判らないけれど、自分が書いたもので他人が傷付くことを恐れていない、そういう文章だったと思う。
 だが、宮部さんはそうではない。エッセイ的なものだからこそ、ただ楽しく、人が嫌な気持ちになったりしないように、そんな想いで書かれていると感じる。
 もう、凄く安直に判りやすく言うと、毒がなく、切れ味もなく、だからつまらない。のだけど、まぁ、これからもしかしたら化けるのではないかと期待して続刊も読むと思う。つまんなけりゃつまんないでいいや、もう。

毒、というか、性格の悪い人間の忌憚のない意見というのは、それはもうとんでもなく面白かったりする。正に中毒になりかねない劇薬、毒ということなんだろう。私程度の弱い発想であっても、誰が気を悪くしようが構わないというつもりで率直に吐いた感想は、ひどくウケる。

あと、宮部さんのファンタジー作品は、どっかにどうしても覚めたメタ感が出てしまうのはなんでだろう、とか思う。いや、多分わざとなんだろう。普通の小説を読んできた読者に、ファンタジーを直に書くと覚めてしまう、だからそれを避ける為に主人公や語りに覚めておいてもらってる感じがある。テクニックなんだろうけど、まぁ、世代なんだろうか。普通に書いてもらえば、普通に入っていける世代の私は、ちょっと戸惑ってしまう部分が。そしてほとんど読まない時代小説だと違和感を覚えないということは、同じように宮部さんが相当気を遣って時代小説初心者向けに書いているからなのかも知れない。
 その辺、上遠野さんの完全なファンタジー世界の事件シリーズは勿論、現実(に似せた仮想空間)と、自機と敵機しか居ない宇宙空間(実はこっちが身も蓋も無い現実)を行き来するナイトウォッチシリーズ、そして現代社会を舞台に異能力の戦いも描かれるブギーポップシリーズ、どれもナチュラルに上手いこと引き込まれるように書いてんなぁ、と思うわけで。
 (あ、ちなみにドリームバスターは未読です。完結して文庫になったら読もうと思ってたんだけど、今調べてみたら完結どころか刊行形態も続刊も怪しいようで…)
 つーか、ブレイブストーリーの前にボツコニアンを読みたかった。ハートフルなストーリーに定評のある作家が描くラノベ仕立ての明るいファンタジー小説のつもりで読んだブレイブストーリーで私としては宮部さんはもう完全にヘヴィな鬱展開作家として君臨しちゃったので(その前から重い作品は増えてたけど)。という訳で、私が気持ちを切り替えて読めばいいという結論に至る。昼休みにあんまり暗いのはキツいしな。

MOTHER3みたいなもんだよね。多くの人が2みたいな少年の冒険活劇を期待してたのに、あの展開は。いや、私にはめちゃくちゃ良かったけど。あんなヘヴィな導入から引っ張った物語のベースに、時折挟まれる笑えないダジャレ。愉快と不愉快の割合が2と逆転している。これはもう本当に悪趣味としか言いようが無い。なのに、こんなに切ない。でもやはり悪趣味で不快感。どこまで狙ったのか判らないのがまた。
 んで、名前付きの村人たちもかなりキッツいんだよなぁ。2の名前もないNPCは、話しかけたときになんかふざけた台詞を言ってても、それは話しかけられたときの余裕あるユーモアであって、社会人としては画面の外で何となくちゃんと普通に生活してるのだろう、みたいに漠然と思えてたのだけど、3のNPCは色んな操作キャラで話しかけられて、その都度色んな反応を見られると、それがそのキャラクターのほぼ全てに思えてしまってやるせない。(実際に設定上そういう示唆がされるし)
 これは、ハードスペックやシステムの向上により無くなっていくゲームの余白に対しての強烈な皮肉とアンチテーゼを感じてしまうが、それはさすがに穿ちすぎか。…あ、誤解されそうだな、スペック向上へのアンチではなくて、余白に頼りすぎていた表現への皮肉である。あの世界そのものが皮肉みたいなものであるし。

トワプリやってるけど、これは遊ばせるゲームと関係ない部分は極限まで省略してあるから気楽でいい。ゼルダは今まで遊んだ限りは大体こんな作りである。と言うか、このゲームの基礎は64でもう本当に完成しちゃったんだな、と思わせられる。良いのか悪いのか。
 しかし、ゲームを進行しているとなんかずーっと手間のかかるQTEを次々こなしているような感じになってきて、駄目な人には駄目かもとちょっと思った。まぁ一番嫌われるタイプの、理不尽な一撃初見殺しではないのだけど、やらされてる感が出てくるのは否めない。
 変なNPCや演出も嫌いじゃないけど、必然性がなくて意味不明。そこらは評価が分かれるところか。良いとは思わないけど、嫌いではない、むしろ気味が悪くて好きではあるけど。王道だからってメジャーでスタンダードな表現にこだわる必要はない。
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