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2016年04月27日01:03

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すべて、全てすべて繋がっているすべてで。


【☆佐治晴夫先生・毎日新聞連載更新☆】

佐治博士のへえ〜そうなんだ!?:/96 「考える」という仕組み /愛知 - 毎日新聞 http://mainichi.jp/articles/20160425/ddl/k23/070/237000c

人間と宇宙との不思議な関係
 私たちが住んでいるこの世界は、何からできているのでしょう。見上げれば果てしない空、その先には星が輝き、銀河がひしめいています。足元には小さな草花、顕微鏡の中では、さらに小さな細胞たちが花を咲かせています。世界は宇宙という大きな入れ物と、その中に含まれる物質、それらの形をまとめる力からできています。しかし、それだけでは不十分で、この世界の中にあって、それらを認識する心も必要です。
 私たちが生きていくために不可欠な水を例に取って考えてみましょう。水の性質を持っている最小単位は水分子で、その大きさは1000万分の1ミリほどです。その分子は水素と酸素の原子からできていますが、原子の中央には大きさ1兆分の1ミリくらいの原子核という芯があり、その周りを電線や家電などの中を流れる電流を作る電子の集団が回っています。もし、この原子を地球くらいの大きさに拡大してみると、原子核は野球場くらいの大きさで、電子は野球のボールくらいの大きさになります。

この原子核は陽子や中性子という粒子からできていて、それらは、さらに小さいクォークという粒子からできていると考えられています。クォークには、アップ、ダウン、チャーム、ストレンジ、トップ、ボトムの6種類があり、それに電子、ミュー粒子、タウ粒子、それぞれに付随するニュートリノを加えた6種類、あわせて12種類の粒子たちが、物質を構成する基本物質の粒子です。
 これらの粒子たちを結合させて万物を作るための力を生み出す粒子が光の粒子である光子、ウィークボソン、グルーオン、そして重力子の4種類で、物質に重さを与えるヒッグス粒子を加えたものが、世界を作るすべての基本で素粒子と呼ばれています。大きさはいずれもさきほどの例でいえば、野球のボールあるいは、それ以下だと考えられていますから、素粒子レベルで世界を眺めると、世界はスカスカの空っぽの空間だということになります。しかし、空っぽといっても何も無いわけではなく、目には見えない力が働いており、それを明らかにしたのが「場の量子論」と呼ばれる物理学の分野です。
 さらに、人間や地球などの全てを含む入れ物が宇宙ですが、現在、私たちが知りうる宇宙の果ては138億光年、しかし、光が138億年かけて旅をしてくる間にも宇宙は膨張し続けていますから、現在の宇宙の大きさは430億光年くらいです。ここでいう膨張とは状態の変化を意味しますから、そこから時間という概念が生み出されます。
 ところで、素粒子には、日常感覚での表現をしてしまえば、一つの素粒子が分かれることなく二つの入り口を同時に通過したり、過去と未来を逆転して動いたり、といった不思議な性質があり、いずれも実験で確かめられています。極端な言い方ですが、私たちの脳が「考える」という仕組みも、これらの素粒子の働きですから、私たちの思考行為が宇宙と縦横無尽につながっているとも考えられます。だとすれば、生死をも越えて、人間世界に影響を与え、人と人との間に見えない“絆”のネットワークを作っているのかもしれませんね。人間と宇宙との不思議な関係です。=次回は5月9日掲載

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