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2016年04月25日20:34

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ノット×東響 ドイツ・レクイエム 他

2016/4/24日 14:00- サントリーホール

指揮:ジョナサン・ノット
ソプラノ:チェン・レイス
バス・バリトン&語り:クレシミル・ストラジャナッツ
混声合唱:東響コーラス

<曲目>
シェーンベルク:ワルシャワの生き残り 作品46 〜語り手、男声合唱と管弦楽のための
ベルク:「ルル」組曲
ブラームス:ドイツ・レクイエム 作品45

またまた東響の公演に行ってきました。お目当てはドイツ・レクイエムだったのですが、この曲のために呼んできた歌手2人を起用した他の曲もなかなか興味深くて、とても充実したプログラム。

シェーンベルクの「ワルシャワの生き残り」、男性は歌ではなく語りで、朗読劇のよう。緊張感あるシェーンベルクの音楽をBGMに、生き残りのユダヤ人の恐ろしい体験の独白が続きます。最後に男性合唱がざっと立ち上がり、ユダヤの神をたたえる歌が流れて終わり。たった9分ですけど、ずっしり重くて印象に残る作品。いやー、これって滅多に聴ける曲じゃないですよね。

続いて「ルル」組曲。ベルクの曲ってあまり聴いたことがないのですが(ド素人ですみません)、ちょっとラベルに似た響きがしていいな。ソプラノのレイス、先日聴いたエルトマンより更に細くてスタイル抜群、そして金髪の美人で、男を狂わせるルルにぴったり。今回は一階前方席だったのでソプラノの声は頭上を飛んで行ってしまっている気がしたのが超残念でしたが、最後の「そばにいるからね!」の叫びは狂気を帯びてて切なくて怖くて、なかなかよかったです。

休憩後、いよいよドイツ・レクイエム。これ聴くの、実は初めてでした。しみじみいい曲ですね・・・。最近どうも宗教曲っぽい響きに弱くて、最初と最後で思わず涙が流れてしまいました。バッハほどストイックではなく少し甘い感じのところも、疲れた現代人の心を優しく癒してくれます。そして人の声って本当に素敵な楽器だなあと。ノットの音作り、素人ながら、真面目で繊細で丁寧なところが持ち味なのかなという気が最近してきましたが、この曲でも弱音部が特に丁寧だったような気がします。

東響コーラスはさすがの実力でした。ここって毎回、どんな曲でも暗譜なんですよ。歌う人達、言葉と曲と全部覚えるの大変だろうなと思います。聴いてる方からしたら、別に楽譜を持っていてもさして気にならないんですが、おこだわりなんですね。
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