mixiユーザー(id:4034928)

2016年04月17日20:24

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ASTRO-H

4月15日(金)の記事ですが、ASTRO−H(ひとみ)の異常回転の原因が徐々に解明されつつあります。
  ↓
http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/detail/7380.html

自らの判断で自律的に動作するのは、はやぶさにも搭載されていたモードです。今回は、複数センサーを基準にして判断するかという合議制?的な処理の選択に問題があったのかな?と思われます。

複数の処理システムがお互いに特定のデータの受け渡しを行っており、さらには、どれを採用するかというマスターのプロセス部があるようです。今回は、選択過程において、なんらかの判断ミスが引き起こされたようです。(そもそもどれが正しいかなど判断できないので、確からしいという情報を元に制御を決定しているようです。)リソースが無いので正確な事は判りません。

キャリブレーションを行って、正しい位置までつかめていたのに、それを採択しなかったマスタープロセス処理部。今後改善の余地がありそうです。

最期の日経サイエンスの記者の質問が本質を良く突いています。

それにしても、衛星に搭載されたコンピュータ(AIと言っても良いでしょう)の自らの判断ミスによって衛星本体を痛めてしまいミッションも失敗に終わるとは、、JAXAさんらくしありません。現状では回復どころか制御すら怪しい。

このASTRO−Hは、軟X線。硬X線検知。軟ガンマ―線検知器など最新の装置が満載でした。

ASTRO−Hに搭載されていた装置

http://fanfun.jaxa.jp/countdown/astro_h/instruments.html
(EOBがモーメント的に分離された事は形状から見て理解できます。)

ガンマ―線バーストの解明に役立つと思われていただけにとても残念です。

国際的な協力の元進められたミッションですので、記者会見は当然です。外国のプレスへの会見もあるのでしょう。

・衛星の全体・衛星共通系 (伸展式光学ベンチを除く)・開発の取りまとめ支援→NEC(日本電気)
・伸展式光学ベンチ→NIPPI(日本飛行機)
・観測装置の設計・開発は→JAXAおよび各大学
・観測装置のセンサ・電子回路の製造→MHI(三菱重工業)
・冷凍機および冷却系の開発・製造→SHI(住友重機械工業)

大がかりなシステムになっています。原因究明も含めて実際に何が起こったか解明するのは困難だと思われます。

システムブロック図の載ったASTRO−Hの資料。

http://fanfun.jaxa.jp/countdown/astro_h/files/astro_h_presskit.pdf

とても複雑です。個人的な見解ですが、、あれもこれも詰め込み過ぎたのが今回の失敗の要因ではないかと思います。(構造的にも人工衛星としは細長い。)もっと目的を絞ればよかったのに、、と思うと今回の結果はとても残念です。

JAXAの記者会見の受け答えをされていた関係者の方。ろくに寝ていないと思います。それでもとても丁寧な応対をされていました。お疲れ様です。
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