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2016年04月13日18:59

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水曜クビクビ日記371:「ボーダーライン」

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アリゾナ州チャンドラー。メキシコ・カルテルのものと思われる一軒家に踏み込んだFBI人質即応チームの女性隊員ケイト・メイサーは、そこで凄惨な光景を目の当たりにする。それは、壁一面に塗り込まれた死体の山。カルテルに逆らった者や人質になった不法入国者などが殺害され、壁に隠されていたのだ。屍臭漂うまさに〈死の家〉だった。
本部に戻ったケイトを待っていたのは、国防総省顧問という肩書のマット・グレイバーだった。彼によると、〈死の家〉の所有者マヌエル・ディアスはメキシコの巨大麻薬カルテル「ソノラ」の幹部であるらしい。マットはカルテル撲滅チームを率いており、ケイトをそのチームに引き入れたい様子だ。ディアスを逮捕できるならと、ケイトはチーム入りを志願。早速マットと共に、チームと合流するためエルパソに向かう…が、連れてこられたのはいきなりメキシコの地、フアレスだった。しかもチームのナンバー2は、所属も役職も国籍すらも不明なアレハンドロという謎の男だ。カルテル撲滅チームとは、どうやら法に則ってカルテルメンバーを逮捕する集団ではないらしい…とケイトが気付いた時にはもう、チームの命懸けの作戦が動き出しており、彼女は戦場の只中に放り込まれることになる。



はい、観ましたよ「ボーダーライン」!何ちゅう芸のない邦題だと思ってましたが、中身をみると、的確なタイトルではありますよね。


結論だけ言いますと、今年のベストワンにはならないけど、まぁベスト5には入るかな、という映画です。詳しくは、ネタバレ御免で下の引き算引き算引き算以下に書きますわ。とりあえず、必見です!


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…はい、ネタバレっす。


引き算引き算引き算引き算引き算

まず、俺的に唸ったのは、キャスト、キャラクターの妙。
…これ、完璧でしょう。芯の強さ、遵法精神、怯える子ウサギ、そしてセクシャルな魅力。すべてを表現できる顔としては、エミリーさんは最適でした。彼女の〈置いてけぼり感〉がまさに観客のそれなので、謎だらけの背景でも没入しやすいんです。観客だけが置いてけぼりを食らう「悪の法則」と決定的に違う点ですね。もっと置いてけぼりを食らう相棒レジーの存在もあるから、観客にはとても親切なんです。そして、ベニチオ・デル・トロ。字幕で名が出るのもたった一回という、謎だらけの男。タイトルのシカリオとは彼を指すので、真の主役と言っていいでしょう。ハマり役でしたよね。時々インサートされるフアレスの警官のエピソードはデル・トロのキャラの肉付けにとても効果的。観客を無意識に警官を平和的キャラクターとして認識させた上で、あっさりとデル・トロに殺させたのは、彼をヒロイックに描かないという意思表示かも知れません。エミリー・ブラントとデル・トロという対極キャラの描き方は、プリズナーズのジャックマン&ギレンホールに通じるものがありますね。目的は同じで、見ている世界も同じなんだけど、手段と視点が全く異なるんですよね。実は、メキシコカルテルの非道ぶりや極悪ぶりってのはほとんど描かれていないんだけど、エミリー・ブラントの法や正義感は全く通用せず、デル・トロやブローリンのやり方でしか対抗できないという事実を描くことで、「現実」を映し出していました。大好きなパパ(警官)が死んでも妻と子供はいつもの生活を送り、フアレス名物の〈花火〉があがってもサッカーを続けるというあのラスト。これぞ正にメキシコの今を見せてくれているという気がしましたね。ブルーレイ買って、あと3回は観たいかなー(笑)

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