被害者批判はお門違い。過労死（自殺）した人を叩いて悪徳企業を庇うのと同じ理屈

中学生誘拐、監禁生活の状況
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3925552

『中学生なら体力もあるんだし、ムリヤリ脱走できただろう』
『接続履歴を監視されてたとは言え、ネットまで与えられてたなら助けを求められただろう』
『家の人が気付かないはずがない。被害者だって男のことが好きだったんだろう』

こんな論調が度々ありますが、見るたびに辟易しますね。
想像力無いのかと。
そう言う奴が、いじめを助長したり、犯罪の被害者を批判するんですよね。

『いじめられるヤツにも問題がある』
『性犯罪は、やられる方にもスキがあるから悪い』
『空き巣は、入られる方が無用心だから悪い』

とかね。

被害者の立場になって考えて見ましょう。
暴力で恐怖心を植えられ、親に「探さないでください」と手紙を書かされた上に毎日毎日「お前は捨てられた。誰も助けちゃくれない」「逃げたら殺す」などと脅しを掛けられたりしたら、精神が参ってしまうでしょう。
いわゆる、『マインド・コントロール』状態です。

「普通に考えれば〜〜〜するはずだ」
その「普通に考える」ことが出来ない状態なんですよ。

過労死だってそうでしょう。
月200時間も300時間もサービス残業を強いられ、人格を否定されるような罵声・罵倒を毎日浴びせかけられ、自分は生きる価値もないダメな人間なんだと思い込まされ、自殺にいたる。
過労死で自殺する人の多くは、遺書を残す際に「会社や家族に対するお詫び」を書く人が多いです。
責任感が強い人こそが過労死しやすいと言うのもありますが、それだけまともな精神状態じゃなくなってるってことです。
まともな精神状態なら、退職届を叩きつけて投げ出すでしょう。
それが出来ない精神状態なんですよ。被害者達は。

「普通に考えれば〜〜〜するはずだ」と言うのは、胃腸を壊して食事が取れず、点滴を打ってる人に対して「普通に考えれば、腹が減ったら飯を食うはずだ。点滴なんかに頼るな、飯を食え」と言うのと同じくらいの暴論です。
異常を来たしているのが胃腸なのか、精神状態なのかの違いでしかない。

まして、被害者を罵倒したり「男が好きだったんだろ」などと下卑た勘繰りをするのは、非常に浅ましく、下品な行為です。
被害者の心の傷にナイフを突き立てて抉り立てるような行為です。
人の痛みを想像できない人間には、本当に辟易しますね。