ファンの人には申し訳ないが、私はつい最近までヘビメタというやつを音楽とは認めていなかった。
やかましくドラムを叩き散らし、耳障りな雑音みたいに軋んだ音を立てるギターで、メロディなんてどこにもない、狂ったようなでたらめな音を立てて。
ギーともギャーとも付かない悲鳴のような声で叫びまわり、挙句のはてに楽器を床やアンプに叩きつけて破壊する。そんな暴力的なイメージしかなかった。
ただただ煩いだけのでたらめで。赤子がおもちゃのピアノの鍵盤を、ばんばん叩いて出すような騒音だと思ってた。
でもね。
この曲を聴いたときに。
最初の20秒で堕ちた。 今まで聞いていたどの曲よりも惹き寄せられた。
たった20秒だよ? 心臓を射抜いた運命の矢の音を聞いたわ。
その日から今まで……一日の9割以上、ヘビメタ聞いてる。ずっと聞いてる。
棚に並んでいるCDのカラーががらっと変わった。
本棚に並んでいる雑誌の色が明らかに変わった。
壁のポスターが変わった。
DVDもライブDVDばかりになった。
服の色がほぼ黒になった。
背中に髑髏模様の刺繍があっても気にならなくなった。
トゲトゲでジャラジャラでビリビリの服も着るようになった。
このイントロを耳にしなければ、私は今でもヘビメタは騒音で、ライブ中には紫色の舌を出しながらの破壊活動、および羊の血や生肉が飛び交う野蛮なものだと思っていただろう。
ジャズやクラシックも好きは好きなんだけどね。
ヘビメタがはるかに上回っちゃっただけなんだよね。
きっかけって、どこに転がってるかわかんないね。
ミスチルもバンプもサカナクションもラルクも、心奪われたイントロの名曲
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=44&from=diary&id=3903027
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