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2016年02月17日19:02

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未経験のことは経験した人にしか分からない

■山口智子の「産まない人生」宣言で考える 子どもを持たない選択した女性にも優しい社会
(キャリコネ - 02月17日 11:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=3855563

独身の頃、僕は子供が嫌いだった。
嫌いというより、苦手と言ったほうが良いのかも知れない。
赤ちゃんや幼い子供が近くに居ても、どう接していいか、分からない。

よく子供好きの人が、赤ちゃんをあやしたり、幼い子供と一緒に遊んだりすることが僕には、どうしてもできなかった。
気恥ずかしいのだ。

だから自分でも子供は要らないと思っていたし、将来、誰かと結婚して、僕に子供が生まれるということを想像するのが怖かった。
自分の子供を育てることなんて、有り得ないことと思っていた。

そんな僕が今は7歳と4歳の息子の父親だ。
勿論、血の繋がった自分の息子。
当時の僕からは考えられない話だが、息子たちが可愛くって仕方がない。
命に代えても守りたい、大切な我が子。

今から8年前、当時付き合っていた彼女と同棲し、籍を入れた。
それが今の嫁だ。
暫くすると、嫁が妊娠した。
避妊はしていたのだ。
それでも妊娠することもある。
嫁も僕もあの頃は、半年後の結婚式に向けて、結婚資金を貯金する為、一生懸命働いていた頃だったし、子供が欲しいなんて思ってもいなかった。

それに僕はもともと子供が苦手だったのだ。
嫁の妊娠を聞いて、僕は喜んだ。
いや嫁に心配を掛けまいと、喜んだフリをした。
正直、僕も嫁も、突然の妊娠に戸惑っていた。
僕は、自分が父親になるという現実を受け止められず、ただただ怖かった。

一体どうなるのだろう。
そんな不安で一杯だった。

女性はどうあれ、男は子供が産まれるその瞬間まで、自分の父親になる実感も、お腹の中の子供が自分の子供である実感も、まるで無い。
というか、産まれた赤ちゃんを見ても、すぐには実感が湧かないというのが正直な話だ。

今の僕が息子たちを可愛く思ったり、かけがえのない大切な存在に思えたりするのは、僕が子供好きになったからでない。
単に、息子たちのパパとして、息子たちに育てて貰ったというだけの話。
今も子供が苦手であることには変わりはない。

だから。
あの時、嫁が妊娠をしなかったら。
僕たちは今も子供が居なかったろうと思う。
そして、子供を産まない人生を選択していたろうと僕は思う。

僕たちが何故、子供を産んだか。
別に少子化対策の為に、将来の日本を背負い、将来の納税者を育てる為に子供を産んだわけではない。

単に、あの時嫁が妊娠して、それが僕たち夫婦にとっての授かり物だと思ったから。
最初のきっかけは、欲しくて作ったわけなく、偶然であり、授かり物としか言い様がない。

それでも産んだからには責任を持って育てる義務が僕たちにはある。
その責任の大きさに、僕は戸惑い、ただただ怖かったのだ。

僕のこんな考え。
子供に対する意識は、きっと親として相応しくない考え方なんだろう。

でも、たった一つ言えることは。

今は子供たちが居てくれて、本当に良かったということ。
幸せだということ。
僕をパパにしてくれた嫁や息子たちに、心から感謝できるということ。

それだけは自信を持って言える。

これはきっと、あの時嫁が妊娠してくれたからこそ、経験することのできた喜びや幸せであって、あの時妊娠していなかったら、ずっと経験することのできなかった喜びや幸せだったんだろうと、今にして思う。

だからと言って、子供を産めとは思わない。
夫婦としての人生の歩み方に、正解も不正解もない。

ただ、未経験のことは経験した人にしか分からない喜びや幸せ、楽しみがあるってこと。
これを人生の中でどう位置付けるかってことなんだと思う。

僕は今も子供が苦手だ。
これだけは子育てを経験しても変わらない。

でも。
そんなダメなパパでも、我が子だけは無条件に可愛かったりする。

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