mixiユーザー(id:12152145)

2016年02月15日18:36

737 view

落語覚書/第十七回亀戸寄席『春風亭一朝独演会』

2016年2月13日(土)17時開演@香取神社参集殿


 春風亭朝太郎「金明竹」
 春風亭一朝「芝居の喧嘩」
 春風亭一朝「片棒」
 仲入り
 春風亭一朝「柳田格之進」


前回、第十六回の歌武蔵の会は、自分の体調管理が甘く
とても観に行けなかったので、扇辰さん以来の8ヶ月ぶりの会。
気温が15度まで上がり、ダウンで歩くのが恥ずかしいくらい暖かい。

一之輔の時は若い女性客が多かったが、
「一之輔じゃ並ばないけど、一朝さんなら頑張るわ」ってな姐さんも。
若干渋好みな客が多く感じましたが、気のせい?


●「金明竹」
まずは前座で、一朝さんの7番目のお弟子さん。
「金明竹」は、主人が留守中の江戸の商家に上方の商人がやってきて、
店番の与太郎に関西弁と専門用語で伝言をまくしたてる、江戸落語。

この噺の関西弁は、落語の田舎弁と同じでなんちゃってで構わないんだと思う。
が、関西のお客さんはイントネーションが違うと気持ちが悪いから、
方言監修なんていうのがあるのかしら?

朝太郎くんの与太郎は、人格がちょいと面白いような?定まってないような?


●「芝居の喧嘩」
出ました!「いっちょうけんめい、頑張ります」
この会のシステムと会場をいじりつつ、まずは短めのネタ。
一朝さんは芝居噺が得意な印象がある。そして喧嘩の啖呵も素敵。
本寸法の江戸落語ってやつは、ホント耳に心地いい♪


●「片棒」
そのまま二席目。
商家の主人ケチ兵衛が、3人の息子の誰に身代を譲るかを、自分の葬儀で
どのような算段をするつもりか聞いて決めようとする噺。

「片棒」と分かった瞬間に、次男のお囃子が楽しみで…来て良かった!
上方落語はよくハメモノ(生お囃子)が入って楽しいのだが、この噺の目まぐるしく
変わるテンポでは口囃子でしか再現は難しいだろう。
ケチ兵衛のカラクリ人形がまた、腹が捩れるほど面白い。はぁ〜っ…涙
この人、この早口で音程のブレが全くない!笛の名手だそうです。おひゃりとろ〜♪
カラオケとか超絶上手かったりして。


●「柳田格之進」
仲入り後にもう一席。
最初の噺のまくらで、寄席は持ち時間が短すぎて、皆「冗談言っちゃあいけねぇ」
オチ(下げまでいかずに、途中でスパッと切っちゃうやつ)だと。
寄席も行きたいのだが、どうせ行くなら目当ての人の噺をじっくり聴きたいてんで
落語会になっちゃう…ってのは否めませんな。

こんな地元寄席なら二席もやれば十分だと思いますよ。
それを持ち時間が豊富にあるからと、きちっと長講一席最後にやっていただけるだけで、
本当にありがたくて拝みます。南無〜

真面目過ぎが疎まれて浪人に身をやつす、柳田格之進。
商家の主、作左衛門とはひょんなことから無二の碁仇に。
ある日、番頭が五十両を届けたときも、碁の真っ最中で上の空。
お開きになった後に、五十両の所在がわからず騒動になる。
番頭はヤキモチから柳田ではないかと疑いをかけ…。

誰も悪くないのに、せっかく身分を超えた碁が取り持つ関係の、運命の歯車が
辛い方へと廻り出す…。このハラハラドキドキ感、珠玉の噺ですなぁ。。。
ツレも「ああ、どうなるかと思ったわ〜っ!」


噺が終わり、一朝さんが会場の後ろにゆっくり去って行っても拍手は鳴り止まず。
会場を後にする人々も「いい噺だったねぇ」てな声がチラホラ。
次回はなんと!一之輔だそうですよ。


この後、一朝さんを囲んだ楽しい打ち上げがあるだろうことを想像しつつ
噺の余韻を胸に、こちらは別の美味しい鳥串を焼く父娘の店に向かうのだった。






3 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年02月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
2829