バスツアーで宇治、伏見へ行って来た
まずは宇治の「平等院」へ
平安時代の「宇治」は、宇治川を中心とする風光明媚な景観と京都から近いことから、平安貴族の別荘が多くありました。
「平等院」は貴族である「藤原道長」の別荘を、子の関白「藤原頼通」が寺院に改めたものです。
「極楽に行きたい」という気持ちから、極楽浄土の宮殿をモデルにした「鳳凰堂」はその翌年に建立され、その優美な建物は世界遺産に登録(写真1,2)。
寄木造りの完成者といわれる「定朝(じょうちょう)」の「阿弥陀如来像」が安置されています。
2014年3月に長かった修理が終了して多くの観光客で入場制限が続いていましたが、今では落ち着いて見学出来るようになりました
新しい金箔の「鳳凰」等については賛否両論あるようですが、約1000年前に造られた建造物を維持保存するには仕方が無いでしょうね・・・
ちなみに、京都にある平安時代の建物のほとんどが「応仁の乱」等の戦乱後再建されているのに対し、これまで宇治川周辺で多くの戦いがあっても「平等院」が今日まで残ったのは、周囲が池で囲まれ戦乱が及ばず、建物は宇治川の水害を想定して揚げ床式だったからとのこと。
見事な知恵だ
「鳳翔館」に保存されている国宝「鳳凰」のオスメスの区別、天下の3名鐘の1つである「梵鐘」等について説明を受け、このお寺の凄さを再認識。
10円玉のみならず、新1万円札の裏に「鳳凰」がデザイン化されたのも、この寺の高い重要性からでしょうね。
年に何度か行われるライトアップは必見
次に、「伏見」にある「月桂冠大倉記念館」へ
「伏見」は京都の南の玄関口にあり、「宇治川」「桂川」「加茂川」を結ぶ港町。
京の中心部や大阪への交通の要衝となって発展して来ました。
また良質の伏流水にも恵まれ、弥生時代にすでに酒づくりが始まったと推定されています。
平安時代には「秦氏」が中心になって朝廷の酒を造っていました。
江戸時代初期、初代・大倉治右衛門が笠置の里から伏見に出てきて酒を造り、「鳥羽伏見の戦い」等の戦乱も乗り越え、今日に至っています。
伏見の酒造の歴史、酒造の工程等の説明を受け、展示室で酒造用具、中庭(写真3)等を見学後、最後に「きき酒」
近隣には多くの酒蔵や、坂本龍馬が襲撃された「寺田屋」があり、風情のある街並みなので散策するにはお薦めのコースです。
今回の見学は見応えがありました。
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