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2016年02月06日22:30

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常守「緊急事態です、狡噛さん!」



常守「緊急事態です、狡噛さん! 私達の使用しているドミネーターが、
なんと一般販売されるそうですよ!」

狡噛「こんな制限だらけの銃をか? 物好きも居たもんだな」

常守「悠長なことを言ってる場合ですか!
こんなものが出回ったら、街中が大パニックに…」

狡噛「で、どういうモデルガンなんだ。貸してみろ」

常守「あっ、気付いてました? 試作品貰ってきたんですよ〜♪」

ドミ『犯罪係数オーバー100 執行対象です セーフティを解除します』

狡噛「…よく出来てるじゃないか。音声まで本物そっくりだ」

常守「ちょっと狡噛さん!
いくら本物じゃないからって、私に向けないでくださいよ!」

狡噛「はいはい、悪かった」

常守「反逆行為ですよ、もう…。
あと、その声は本物のドミネーターと同じらしいですよ。
公安局が全面協力してるので」

狡噛「えっ、公安局が協力してるの?モデルガンに?
…まったく、何を考えてる。上の連中は」

常守「だからこそ本物と遜色ないんです。それが一般市民の手に渡ると思うと心配で…」

狡噛「杞憂だ、常守監視官。どれだけデキが良くても所詮は玩具だ。
弾も入ってなければ人も殺せない。犯罪に繋がることなんてあり得ない」

常守「本当にそう言い切れるでしょうか? 本物と偽って利用すれば…」

狡噛「やめとけ。つまらない想像で、わざわざあんたの色相を濁らせることはない」

常守「つまらないとは何ですか! そういう展開があったって良いでしょう!」

狡噛「え、なになに。どうしたの急に」

常守「あのですねぇ…、ハッキリ言わせてもらいますけどね!
もう疲れたんですよ私は!
私だって本当は犯罪係数が上がるようなことも考えたいんです!
色相が濁るようなこともしたいんですよ!」

狡噛「うそん」

常守「せっかく適正があったから監視官になりましたけどもね!
正直に言って、辞めてやろうと思ったことも多々ありましたよ!
おかしいだろこの職場環境!って心の中ではいつもツッコミ入れてますから!」

狡噛「え、あ、なんかスンマセン」

常守「おいこら、そこのヒョロ眼鏡! 他人事みてぇに遠巻きに傍観してんじゃねーぞ!
お前が1番ストレスの元凶なんだよぉッ!!」

宜野座「えぇー…」

狡噛「……」

ドミ『犯罪係数オーバー300 執行モード リーサル・エリミネーター』

常守「だから狡噛ぃッ! 向けるんじゃねぇって何度も言わせんなッ!!
反逆罪でクビにすんぞゴルァ!!」

狡噛「…常守。あんた、犯罪係数300超えてるそうだが…」

常守「だからそれは玩具のドミネーター…」

狡噛「ううん、ホンモノ…」

常守「………え? …うっそ、え、まじで? ………えぇー………」

宜野座「エリアストレス半端ねぇわ、これ…」

狡噛「こりゃ街中が大パニックになるわ…」

 〜完!〜


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