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2016年02月05日17:51

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【独立リーグ】 おかえりなさい、カラバイヨ選手!

 昨年暮れにオリックスを自由契約になったフランシスコ・カラバイヨ選手の、BCリーグ群馬への入団が2月1日付けで発表されました。
 カラバイヨ選手はベネズエラ出身。その球歴を年度ごとに記すと、以下のようになります。

2001〜2007年 米国マイナーリーグ(ヒューストン・アストロズ傘下)
2008年 北米独立「キャンナムリーグ」ウースター
2009年 四国・九州アイランドリーグ高知
2010年 BCリーグ群馬 → (途中移籍)オリックス
2011年 オリックス
2012年 北米独立「キャンナムリーグ」ニュージャージー
2013年 BCリーグ群馬
2014年 BCリーグ群馬
2015年 オリックス
2016年 BCリーグ群馬

 2008年以降は、毎年のように所属球団が変わる境遇。2013・2014年の丸二年間をBC群馬で過ごしたのが最長で、次が2010・2011年のオリックスの一年半。2014年終了後には一度、現役引退まで考えたようですが、諦めきれずに古巣オリックスにテスト入団(復帰)。2015年序盤は四番や五番を打つ活躍を示したものの、後半には調子を落として二軍暮らし。プレミア12のベネズエラ代表に選出され、VS日本戦では七番を打っていましたが、ベネズエラが一次リーグで敗退し、12月2日にはオリックスを自由契約に。その後の二ヶ月間、カラバイヨ選手に関するニュースが一切無かったので「今度こそ、現役引退してベネズエラに帰国かなぁ……」と、私も半ば諦めていたところに、群馬から朗報が届いたのです。
 それにしても、群馬には今回で二度目の復帰。群馬の球団関係者やファンに愛されていればこそと思いますが、本人の拘りも凄いものがありますね。ベネズエラから地球の裏側まで来て、安月給の独立リーグで何年も……本当に野球と日本とが好きなんだなあ、と思います。北米独立リーグでも良い訳ですからね。(ちなみに、カラバイヨ選手が在籍していた「キャンナムリーグ」は、アメリカとカナダとに跨るリーグで、両国以外にもキューバやコロンビア等、各国から選手が集まっています。実力はマイナーリーグの2Aクラスと言われ、メジャーリーガーも輩出しています。昨季は四国アイランドリーグ選抜チームが北米に遠征し、キャンナムリーグ各球団との交流戦を行いました。結果は四国選抜の6勝10敗。)
 現在、32歳ということで、NPBへの二度目の復帰は正直、厳しいかも知れません。少なくとも、オリックスはもう、獲ってくれないんじゃないですかね。ただ、師匠のラミレス氏がDeNAの新監督に就任しましたから、群馬でカラバイヨ選手が再び大活躍すれば、ワンチャンスはあるかも知れません。
 群馬側としては、もちろん戦力としても、BCリーグでならばまだ十分に通用する、という判断があるのでしょうし、NPB復帰もあり得ると考えているでしょうが、おそらく、指導者としての期待が大きいのではないかと思います。実は、一度目の復帰となった2013年以来、カラバイヨ選手は群馬では常に、兼任コーチ職にあるのです。

2013年 兼任打撃コーチ
2014年 兼任打撃コーチ補佐
2016年 兼任野手コーチ

2014年に補佐職になっているのは、ラミレス選手が兼任打撃コーチを務めた関係です。
 独立リーグの「兼任コーチ職」というのは、選手としての月給上限が40万円と、四国IL及びBCリーグの規定で定められている為、実績ある選手に対してはコーチ料を上乗せして、多少なりともマシな金額を支払いたい、という目的があります。
 ですが、カラバイヨ選手の場合は、本当に「コーチ」としての指導力もアテにされていると思います。カラバイヨ選手は日本語も、びっくりするぐらいペラペラで、コミュニケーション能力には全く問題ありません。(母国語はスペイン語ですが、米国の球歴が長いので英語も大丈夫。) 又、独立リーグに在籍している元NPB選手の中には、NPBでは育成や二軍経験しかない、或いは一軍は数試合しか出場していない、という人も多いのですが、カラバイヨ選手は、実働二年半と短いものの、一軍での成績は以下のようになっています。

【2015年一軍成績】
64試合222打数56安打12本塁打35打点0盗塁 打率.252

【2010・2011・2015年一軍通算成績】
104試合出場346打数86安打19本塁打53打点0盗塁 打率.249

「助っ人外国人」と考えれば物足りない数字ではあるでしょうが、仮に日本人選手であるならば、戦力外やむなしと言うほど低い数字ではないですね。通算長打率は.451で、在籍三年間のパ・リーグ全体の長打率を大きく上回っています。NPB一軍でこれだけの実績を残して、なおかつ32歳と比較的若い(= 教わる側の選手との年齢差が小さい)コーチは、BCリーグ広しと言えども、そう多くは居ません。コーチとしても、群馬の選手を育て上げ、どんどんNPBに送り込んでくれることを期待しています。
 更に、群馬以外のBCリーグ各球団の投手陣にとっても、カラバイヨ選手の群馬復帰は大きな意味を持ちます。少なくとも彼を抑えられないようでは、NPB一軍の外国人強打者には通用しないのです。カラバイヨ選手に滅多打ちを喰らう投手も出て来るかも知れません。しかしそこで、NPB一軍のレベルの高さを感じ、自分に何が足らないのかを考える機会が得られる筈です。BC各球団のバッテリー陣には、カラバイヨ選手との勝負を避けるのではなく、自分の投球が、自分のリードが彼に通用するか、全力で向かって行って欲しいと思います。

【国内独立リーグでの成績】
2009年(高知)79試合309打数111安打18本塁打78打点6盗塁 打率.359
2010年(群馬)39試合147打数52安打15本塁打46打点0盗塁 打率.354
2013年(群馬)72試合265打数97安打24本塁打63打点1盗塁 打率.366
2014年(群馬)63試合240打数95安打33本塁打87打点2盗塁 打率.396

【年度別打撃タイトル】
2009年 本塁打王・打点王(共に四国リーグ歴代最高成績)
2010年 本塁打王
2013年 本塁打王・打点王
2014年 本塁打王・打点王・首位打者(本塁打と打点はBCリーグ歴代最高成績) 
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