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2016年02月03日14:15

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はみだしっ子、罪と罰

漫画家三原順さんの記念館がどうとかいうコミュ見て、http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6511&id=79314549&comment_count=40
懐かしい、、、、というか、痛ましいというか。。。。
夭折の天才作家だと思いますから、是非現存する資料を公開して欲しいものです。

代表作はみだしっ子は、10代後半愛読熟読してましたね〜。
これ読んじゃったら、あとの少女漫画何を読んでも物足りないだろうなって思って少女漫画読むのやめましたもん。
これと比肩するとしたら、池田理代子の「オルフェウスの窓」くらいしか印象残らないほど。

でもすごい好きだった分、当時腑に落ちなかった点、今もひっかかってるんだよね〜。
20年程読んでないので記憶だけですが・・・・


雪山の極限化でマックスの殺人事件を隠蔽したことが、グレアムが精神的に破綻していく要因だったような。。。
マックスに殺意はなく、心神喪失の正当防衛で、英米訴訟社会ロジックでは無罪だ思うんだよね。
グレアムが自分の良心に背いていること、マックスの健全な心を損ないたくないこと、それで葛藤するのはわかるんだけど、グレアムほどの大人以上に理整然とした思考回路でもってして、合理化出来ないことではないような・・・・。
グレアムの心が病む理由として少し展開に無理があるように感じました。

特に養父のジャックが現れた段階で、ジャックとマックス本人が償っていく問題であって、グレアム自身の問題ではもうなかったので、すっきりしなかったですね。
マックスが好きなだけにね。


後年これを思い出したのは、荒川弘という女性漫画家の「鋼の錬金術師」で、幼年時代に母親を生き返らせたくて禁断の魔法を不用意に使い弟が肉体を失ってしまったことを「罪」とし、主人公の兄が弟の肉体を取り戻す償いの旅をしてる漫画に通じるものがある気がします。
本人達はどうあれ、大人の客観的目線で「罪」と設定つけるには無理があるなあって。
フランス映画の「禁じられた遊び」だよね。

オルフェウスの窓もやむない「殺人」からの逃避行で、悲劇は止まらないなって。
にしても、ヒロインユリウスは義姉を毒殺してるので「罪と罰」として必然的物語として成立してて、
はみだしっ子やハガレンは、「罪」とはいえない気がして、痛い感じが強く残ります。

ドストエフスキーの「罪と罰」のラスコーリニコフは、知識人故の机上の純粋思考をやめ、愛する者のために土を耕し生命を育むことに帰着していきます。
果たして、三原氏がはみだしっ子の続編を考えていたとするなら、どんな展開を考えていたのか、惜しまれます。

あとは自閉症の「クークー」を環境因子で心理学的に描いたことは興味深いですが、当時まだ脳の器質障害として解明されてなかったからで、自閉症の子を実際に家族に持つ人にとっては戸惑う内容だろうなって思います。



そんなことふと思い出して・・・こんないつか三原順さんを語ってみたいですね〜。
その後に発表されたムーンライティングや夕暮れの旅は、すごい完成度高いと思います。
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を思わせる作風でした。

漫画みんな、実家にあるか前の家にあるか・・・手元にはないんだよね〜。

ちなみに少年漫画は「スラムダンク」読んでこれをこえる少年漫画があるとは思えず卒業しましたね。















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