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2016年02月01日07:04

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ステージの満足度とは・・

記事にもあるように、これはもう催し内容によってかなり左右されるものゆえ、
あんまり基準にはならないかな、と。

その点を踏まえて総体的に言えば、やはり市民会館等の専用ホールが良いんですな。
当然視覚的にも、音響的にも概ねどんな演目にも対応出来る設計になっているんだから。

貸し出す側も、照明やPA、道具関係など専門の「小屋付き職員」が配置されているし、
ロビーや案内、誘導導線関連など観客対応への統括の面でも、各公演の実績の中で
自主的に改善やガイダンスを施す所も多く、借りる側もその辺の勝手を熟知しているホールが
やはり借りやすい。

そうした「借りる側との連携構築」という点でも、総合的な環境は
専用ホールの方が断然上・・ということになるかと。

一方の多目的アリーナや競技場レベル・・。
文字通り“多目的”で、スポーツ催事が主体な作りであるために、どうしたって
音楽物のような演目には弊害があるわけで。

とりわけ音響設計は構造上やはり難しい面があるし、何もないフラットな所に
基礎ステージから組みあげる関係上、跡が残ったり損傷を防ぐため養生強化の必要性もあり、
付帯設備への釣り物の為の重量や配置関連の制約、ピンスポット等の
仮説関連の設置における場所的弊害や付帯設備への損傷回避など、
「使い勝手」という点でも様々な配慮や注意事項が多く、それは各々の施設で異なるゆえ、
労力的にも費用的にも負担が大きい。

その負担は結局のところ「制作費の増大」→チケット価格に反映されるわけで、
観客側にとって総体的なメリットが果たして大型会場にあるかは、
この点に特化していくと必ずしも言い難いはず。

ただ、いわゆる「反響」という点で音が悪い・・とする声は今だに少なくないけども、
実際の所はどうかというと、その演目で使われる機材にもよるが、
今はその点を十分考慮された各種システムを用いるケースが多く、
あらゆる客席での残響度合いの調整、観客の体熱による反響の変化など
細かくシュミレートと補正が出来るシステムが存在するので、
総じてかつてよりも格段に音は良化しているんですよね。

メーンのPAスピーカー一つ観ても、かつては従来型の「積み上げ式」にしてたのが、
ローの低音ユニットは置き型にし、あとは吊り下げの「フライング式」を採用していることが殆どで、
緩やかに角度をつけて下方に満遍なく行き渡る形式にしているし、
スタンド席のサイドやコーナー部にも音量や残響の差が生じないよう、
補正のスピーカユニットを設置、更にはディレイも生じないようなタイム補正システムも
組まれているので、実質的に「音の遅れ」等は殆どあり得ないはずで。

当然ながらこれらは使用システムやPAエンジニアの力量手腕によっても
左右される面があるので、必ずしも「大型会場=音が悪い」とは言えないってこと。

他方、「視覚的」側面・・。
多目的アリーナ等は、主目的が「収容人員」であるために、これもやはり基本的に
音楽物には向かない・・と言ってもよいでしょうね。

ただし、特効や各種仕掛け、LEDスクリーンの普及によりデメリットを「補正」し、
尚且つそれを「特化」しているのが今のスタイルなので、“見難さ”は解消されている・・
とも言えるわけで。

それでも見難いとするのは、単に遠くて肉眼で演者の表情が見えない、ということなだけで、
決してステージ演目が見え難いわけじゃないはず。
因みに、総じてホールも大型会場も前席やアリーナ席の前方に人気や価値が集中するのは
そのことがあるからだけど、はっきり言ってそのいわゆる「砂かぶり席」ってのは
ステージ構成上では『最悪の席』なんですよね。

とりわけ大型会場は、基礎ステージ自体が高く見上げる格好。
これはステージ底面に浮かび上がる照明効果が見えない「デッドゾーン」。
音響的にも、微妙ながらメーンユニットのデッドに当たるエリアであり、
ステージ構造物やステージモニタースピーカーの反響濁りが発生しやすい場所だからで。
「顔が見える」ことの引き換えに、本来の舞台利点を手放している、という。

因みに、過去知人などから「良い席を」と懇願されると、大型会場ではスタンド席正面付近を、
ホールではPA席周辺、その上部に二階席があればその位置を勧めてましたね。

尚、野外会場・・。

これはもう、記事にもあるように条件が特殊ゆえ、屋内施設と並列することに無理がある、と。
催事特性を考えてもまさに「お祭り」なわけで、様々な環境の良し悪しをひっくるめ
全てが「野外たる所以としておおらかに楽しむ(受け入れる)」ぐらいじゃないと、
そもそも野外イベントは成立しない・・とも言えるわけで。

というと、作りて側の言い訳にもなり得てしまうのだけども、
相対的立ち位置から観客の表情なり姿を垣間見るに、
こうしたある種の「雑把さ」も付随しているから、野外ゆえの独特な開放感の中で
「特別な弾け」が出来る・・というのがあるんですよね。

祭りの縁日の風景、伝統行事なんかを観ても、そこにある「不完全さ」があるから
リラックス出来る・・というのと似ていると。まぁ野外イベントは入場料を払ってるという点では
異なるわけだけど、それでもその「祭り」の緩さも内包しているのが野外催事の特性である、
ということを許容しないと、作りて側の一層の負担と共に、その煽りが価格に反映されることを
どこまで受け入れるかの選択も求められる、と。

他方のライブハウス等の小会場・・。

至近距離とか密接度とかの特性は確かにあるけれど、施設規模や環境要件、
音響や照明などのステージ特性らは決して良いとはいえず、
寧ろ4会場の中で一番悪い・・といっても過言じゃないかと。

貸してる側の資質や受け入れ態勢もそうだし、主催する側も小規模ゆえに
「ケア」という側面では対象人数が少ない分手厚くなるかと思いきや、
どうしたって人的・費用的にも厳しい条件下の中で実施するわけで、
総体的には「手薄」になりがち。

しいてメリットを挙げるなら、貸す側の緩さを背景に借りる側の融通性が利きやすい・・
ってぐらいで、興行収入的にも使い勝手的にも、観客側における各種環境要件としても、
総合的には実は悪いと思うんですがね。

結局、殆どの演目に共通して、如何に演者と近い距離で「観れるか」であって、
それが満たされるならどこでもいいってわけで、
音や照明や構成というステージそのものの核心部分は二の次になっている・・
というのが日本のオーディエンスの大方な現状ではないかと思うところ。。


ファンの満足度が高いライブハウス公演
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=3829241
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