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2016年01月28日19:02

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複眼の視点 ある人物の場合

http://www.amazon.co.jp/%E5%81%B6%E7%84%B6%E5%AE%8C%E5%85%A8-%E5%8B%9D%E6%96%B0%E5%A4%AA%E9%83%8E%E4%BC%9D-%E7%94%B0%E5%B4%8E-%E5%81%A5%E5%A4%AA/dp/406217474X

俳優・勝新太郎について語る場合、春日太一『天才勝新太郎』とともに読むべき本。

勝新太郎の生涯を、春日氏は映画論・俳優論を重きにしているのに対し、田崎氏は週刊誌の記者らしくゴシップネタも詳らかに書いた人物伝となっている。

勝新太郎に魅せられ、惹きこまれた人物たち、例えば石橋蓮司や谷崎弘一、眞田正典、水口晴幸、そして著者の田崎氏も例外ではない。

ただ、その圧倒的な人物の魅力を語るうちに果たして勝新太郎という人物は何者だったのだろうという虚無感も感じる。司馬遼太郎の小説において、西郷隆盛という人物が何者なのか、巨大な人物感のみを与えて内部は空虚な印象をあたえるのと同じである。
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