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2016年01月26日17:40

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愛、それは戦い。「ダーリンは70歳」(追記有り)

漫画界の最終兵器西原理恵子50歳と
ヘリコプターのCMでおなじみの美容外科医高須克弥71歳
(そう、現在は71なんだよね)
合計121歳のバカップルのラブラブコミック。

同じ日に、本家、小栗佐多里氏の「ダーリンは外国人」最新刊も出てるという皮肉…しかも価格が同じ。
これは、買うかどうか考え中です。

いやあ。ダーリンは70歳、この二人のキャラをぶつけて面白くないわけがないと思っていたら
無敵におもしろいの、これ。
高須氏はアスぺ傾向があり人づきあいが苦手。
言外に込められたものを読むことができない。度の過ぎた潔癖症で手をつなぐ、触れる触れ合うという事が大の苦手。女性は施術する対象としか認識できず接待されると苦痛でしかない。極端な味音痴で寿司にお茶やソースをかけて食べてしまう。計画通り時間通りに物事をこなすことが第一義、恋人であるはずの西原氏をデートの途中で置き去りにしたりするのもしょっちゅうだそうです。

対する西原も遠慮のえの字もない本能で生きる女なので、ムカつくことは絶対許せないときてる。
だから、しょっちゅう鬱状態に陥るかっちゃんをホテルに見まい、身の回りの世話をし、お酒も入ってさあこれから、というときバッと手をはねのけられて
「そんなつもりはない」とかっちゃんに言われたりしたら……

フォト

見開きだよこれ。すごい迫力。

フォト


どうせ漫画だもん誇張してるでしょ、と思ったら、これほんとにやられたそうで、かっちゃんが何かのインタビューで「本気で蹴られた。怖かった……」と怯えてました。
これと同じような悲劇が別パターンで載ってるんですが、悪いんだけど笑うしかない。
実は高須克弥氏というのはフリーメイソンのメンバーで泣く子も黙る成金の権力者で、その世界では彼ににらまれたら潰されるしかないという大物。
チベットに行けばダライラマ猊下が歓迎してくださり、チベット亡命政府の首相と懇意の中でもあるという。
だけど無敵のサイバラの前では、コテンパンにボコられて
「ごめんなさいごめんなさい」と謝り倒した挙げ句、
「悪いところは言って。なおすから」
「僕を理解してよ」
「もう残り時間があまりないんだから笑って過ごしたいんだよ。ぼくはきみの笑顔が好きなんだ。笑ってくれないかな」
と、泣けるセリフを切々と言うんです。
そして、荒ぶる夜叉となっていた西原も、
「……うん」とすなおに首を縦に振る。

わたしたちは70と50で、
時間がないから手をつなぐ。

このシーンがほのぼのしてすごくよかった。

老人虐待だと思うかもしれないけど、巨万の富を持つ爺さんにやさしくしたいうら若い美女はいくらでもいると思うんですよね。実際いるみたいだし。
高須氏がそのすべてを拒否して選んだのが、破壊神と菩薩と両方の彫り物が全身に入ったような難物、西原理恵子。
これはもう他人が口出せる境地じゃないと思う。
しかも高須氏、「僕の恥ずかしい本が出たよ」とブログでご機嫌で宣伝してるんです。
載ってる写真も西原さんとのラブラブショットばかり……

私は個人的に、とんでもないヘイト発言を堂々とかますこの耄碌爺さんが好きではないのだが、一組の男女としてみると、また別。
どこまでも自分の欲に本能に正直に生き、この世で得た富は皆この世に返していく、そのために旅をする、と決めたこのカップルが、眩しくないというと嘘になる。
大人だから、いや年寄りだからできる、大人の分別をかなぐり捨てた恋。

西原さんは自分の容姿にそうとう不満があるらしく、
顔の真ん中のでっかい鼻(そうかな?)を小さく、腹の脂肪を吸引してウエストきゅっと。が悲願だそうで
プロ中のプロかっちゃんに泣く勢いでお願いしてるんだけど、これだけは絶対に引き受けてくれないんだとか。
彼曰く、
「いいですかりえこさん。ひとは欠損に恋をするんです。
黄金律でないもの、弱いもの足りてないもの、人はそれを見たとき本能で補ってあげようとする。
そしてその弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者になるんです。
それが恋です。もっとも離れられない理解者の恋」

おお、なんと哲学的で広い尊いお言葉。すごいと思うのは、こんな自分の考え方をきちんと自分の言葉で愛する人に伝えていること。彼のほうは彼のほうで多分、無敵のサイバラが抱えている人間的欠損(痛みを記憶できないADHDの子供なのだ、と彼は言ってましたね)を丸ごと知って、だから愛してるんでしょうね。

かっちゃん先生は亡命したチベットの子どもたちの学校を建て、若者が医学を学ぶための学校を設立するための基金を設けてます。西原は『自分の偉大さを世界に広めるための広告塔にこのあたしを選んだな」とか斜に構えてますが、(すでにかっちゃん基金の理事に就任)とにかくこの志は、いろいろと暴力的でむちゃくちゃなサイバラ式恋愛の中を流れる一筋の清冽な川でありましょう。
だけど西原さん、やっぱりこの人過激すぎる。
何がどれだけ下品で酷いかは、まあ、読んで見てください。

とりあえず、ほんとに、おもしろいから。

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