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2016年01月20日23:12

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非公開の同族企業は「私物」です

メリー喜多川氏の解任要求運動、SMAP謝罪に憤慨のファンが署名活動。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=84&from=diary&id=3812503

今回のSMAPの解散騒動に端を発して、ファンがメリー氏の解任運動をしているらしい。

でも、≪、一連のSMAP独立・解散騒動をきっかけに、ジャニーズ事務所内の権力図が明らかになる中で、メリー氏が事務所を「私物化している」と憤慨した有志が署名サイト「Change.org」で開始したもの。≫という記事は少々笑えた。

ジャニーズ事務所は、上場もしていない非公開企業で、創業者はジャニー喜多川とメリー喜多川の姉弟。いまでも代取社長はジャニー氏で、メリー氏とメリー氏の娘のジュリー氏の2人が代取副社長を務めている典型的な同族会社である。「私物化」もなにも、最初からジャニーズ事務所はオーナーである喜多川姉弟の「私物」に他ならない。

僕は銀行員をしていた頃、大勢の中小企業オーナーとつき合った。彼らのメンタリティにおいては、「会社=自分の身体の一部」なのである。よく言われるとおり、「かまどの灰まで俺のモノ」だと思っている中小企業オーナーは少なくない。とくに創業社長ならば尚更である。

だから、今回の事件でのメリー氏の取った行動は不思議でも何でもない。いくら仕事ができても、自分に盾突くような社員(SMAPのマネジャーの飯島氏のこと)なんか要らないし、それは金の卵を産んでくれるようなタレントであろうと同じである。

だが、これが上場して公開企業になると事情は変わってくる。いままでは自分の「私物」であった会社に他人の資本が入るわけだから、「私物」とは言えなくなってくる。

いろいろな経営判断に合理性が求められるし、説明責任も果たす必要がある。でも、そういう頭の切り替えができないまま、IPOをめざすオーナーのなんと多いことか。そういうオーナーは会社を上場なんかしない方がいい。

だが、ジャニーズ事務所は少なくともいまのところは上場もしていない非公開企業だし、たぶんオーナー一族が大部分の株式を保有しているんだろうから、外部から見て、どんなに理不尽なことをやろうが、彼らの「私物」なんだから仕方がないのだ。

それにしても、喜多川姉弟はもう相当な高齢者だし、メリー氏の娘のメリー氏だって既にいい歳である。次の世代の事業承継のこともそろそろ考えねばいけない時期が来ていると思うが、いまみたいな同族経営をいつまで維持するつもりなのだろうか。

興行の世界というのは前近代的な体質が色濃く残っているし、会社の財産はカネを稼げるタレントくらいのものである。

いくら「私物」であるとは言っても、世間の感覚から遊離したようなことばかり続けているようだと、だんだんとファンも離れ、タレントも抜け落ちて、気がついたら何も残っていないというようなことになりはしないか。

僕は別にジャニーズ・タレントのファンでも何でもないので、正直、どうでも構わないのだが、典型的なオーナー企業のサンプルとして、今後の推移について見届けたいと思う。
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