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2016年01月20日15:54

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中村梅之助さん死去=前進座代表、「金さん」役―85歳

■中村梅之助さん死去=前進座代表、「金さん」役―85歳
(時事通信社 - 01月20日 11:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3811992

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 劇団前進座代表で、テレビ時代劇「遠山の金さん捕物帳」やNHK大河ドラマ「花神」の主演でも活躍した俳優の中村梅之助(なかむら・うめのすけ=本名三井鉄男=みつい・てつお)さんが18日午前7時25分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。85歳だった。東京都出身。葬儀は親族と劇団員で行った。劇団葬は3月3日午前11時から東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所で。喪主は長男で俳優の中村梅雀(なかむら・ばいじゃく)さん。

 前進座を創立した三代目中村翫右衛門の長男。1938年、8歳で初舞台。翌年、四代目中村梅之助を名乗り、45年、15歳で前進座に入座した。

 「遠山の金さん捕物帳」(1970〜73年)の遠山金四郎役で全国的な人気を博し、NHK大河ドラマ「花神」(77年)の大村益次郎役や「伝七捕物帳」の伝七役でも活躍した。近年も2013年の大河ドラマ「八重の桜」に出演した。

 劇団公演では、「俊寛」「魚屋宗五郎」「一本刀土俵入」などの歌舞伎演目を受け継いで当たり役とした。現代劇まで幅広い演目を上演して16年に創立85周年を迎えた前進座を、代表として長年けん引した。著書に「前進座80年」。

 長男の梅雀さんは「今年の年賀状に、5月の前進座85周年の舞台に立つ熱い思いをつづっていたのに、無念だったと思います」とコメントを出した。 
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司馬遼太郎の小説の一部である。

一人の男がいる。 歴史が彼を必要とした時、忽然として現われ、 その使命が終わると、大急ぎで去った。 もし維新というものが正義であるとすれば、 彼の役目は、津々浦々の枯木にその花を咲かせてまわる事であった。 中国では花咲爺いの事を花神という。 彼は、花神の仕事を背負ったのかもしれない。 彼―村田蔵六、後の大村益次郎である。

これを見事に演じたのが中村梅之助であった。小説を丹念に読み込み、大村独特の酒の飲み方を編み出した。そういう積み重ねがいかなる人物を演じきったか。すでに大村益次郎という人物など僕の中にはいない。大村すなわち中村梅之助演じる大村である。いまだ他の作品において彼に匹敵する大村は見たことがない。

少なくともNHKの大河は花神に尽きるのであって、それをいまの子供たちが触れる機会が極めて少ないという事はなんとも残念なことだ。だが子供たちの時間は有限であって、過去の作品が次第に忘却されることは仕方がないことだろう。そのうちの何人かが、育ってゆく過程で触れられるだろう。そして当時の物語の面白さや篠田三郎の迫真の演技を見られるだろう。それで十分とすべきか。

いまの大河が面白いのかと聞かれれば見たことがないから知らないと答えるしかない。見るまでもなく下らないに決まっていると思うし、もしそれを覆されるのもいまいましいから見ないと決めている。あの程度のところに、そんな面白さが転がっていてたまるか、というのが正直な気持ちだ。

どのような役者も時代の中に花を咲かせる。ある時代の色に染まってしまうのは仕方がないことだ。当時の作品を、いまリメイクしたところで面白くなるとは思えない。当時には当時にしかなかった空気や色も含めて作品が成立する。

いまにはいまの作品しか存在しえない。あの頃を懐かしむゆえに、当時の作品の方が優れているというのでは作品の正当な評価とは言えまい。作品には時代を超えて訴えてくる何かが宿っている。そこに人間の言葉にはできない情熱が、息吹があるだろう。その息吹こそが作品そのものかも知れない。

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