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2016年01月17日23:11

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ベッキーの不倫問題について

前にも不倫に関する僕の意見は何度か書いた(と思う)。

一夫一婦制という制度自体は、キリスト教的な倫理観に大きく影響を受けた西欧的な制度だと考えることが可能であるし、世界中のあらゆる民族種族に普遍の絶対的な制度というわけではない。西欧を中心とする先進国において、「たまたま」一般的に普及している制度として相対的にとらえる方が正しい。少なくとも、ちょっと前までの日本において、正妻以外の側室や側女がいるのは珍しいことではなかったし、平安時代の貴族社会においては一夫多妻制であった。いまでもイスラム社会では奥さんが1人とは限らない。

とはいえ、家族制度の基本は夫婦関係にあり、現代の日本においては、「たまたま」かも知れないが、一夫一婦制が採用されている以上、法律上も夫婦は互いに貞操義務を負うこととなっており、勝手に配偶者以外の異性と肉体関係を結ぶことは許されていない。「不倫」(=人の道から外れた行為)などという大層な言われ方をすることが妥当かどうかは議論の余地があると思うが、「法律違反」であることは間違いない。

だが、立ちションベンも「法律違反」であるし、制限時速40キロの一般道でついついアクセルを踏みすぎて時速60キロで走ってしまうのも「法律違反」であるのと同様に、我々は生きていれば、往々にして「法律違反」くらい頻繁に犯してしまっているものである。人殺しとか、銀行強盗みたいな凶悪犯罪を犯した場合の「法律違反」と、配偶者がいる異性と恋愛関係になってしまったことによる「法律違反」とは同じレベルの問題ではないのは明らかであろう。

法律的に言えば、今回の不倫事件の被害者は、相手の男性(ゲス谷)の奥さんである。妻としての権利を侵害されたということで、ベッキーに対して損害賠償を請求することもできる。不貞な夫に対しても同様である。

あれだけ物証も突き付けられた以上は、「ただのお友だち」なんてミエミエの言い訳なんかせずに、さっさと謝って、慰謝料を払うなり何なりすればいいだけのことである。ベッキーとゲス谷の婚姻外性交渉の問題としてはそれ以外の解決方法はない。

それよりも、僕が気に入らないのは、鬼の首でも取ったような芸能記者等マスコミの対応である。「不倫」という言葉も気に入らない。「法律違反」ならばわかるが。

生物学的にも人間の恋愛感情はだいたい4年で「1クール」だと本で読んだことがある。子どもが生まれたばかりの状態で放り出されたら、人間のメスは生きていけない。だから子育てが一段落するまではオスに面倒を見てもらう必要がある。それがだいたい4年なのである。

DNAにプログラムされている本能でさえそうなのだから、一生同じカップルのままで縛りつけておくということは少々無理があると考えても何ら不思議ではない。

昔の政財界のエライ人たち、歌舞伎や映画の役者、みんな正妻以外にメカケや愛人の2人や3人いるのが当たり前だったし、そんなことでいちいち目くじら立てる奴もいなかった。「男の甲斐性」というやつである。文句を言うのは、甲斐性がない奴のヤッカミだと思われたものである。

田中角栄にも真紀子の異母兄弟がいたはずだし、西武鉄道の堤義明・清二兄弟の母親はどちらも正妻ではなかったと記憶している。

また人間国宝の歌舞伎役者である坂田藤十郎は昔、愛人とホテルで密会している写真を写真週刊誌にスクープされたことがある。バスローブをはだけて、自身の陰部を露出させた写真が載ったことから「中村ガウン治郎」と揶揄されたり(当時は中村 鴈治郎と名乗っていたので)、「開チン事件」と呼ばれたりしたものである。彼の奥さんは後に参議院議長を務めた扇千景だが、「彼は芸人ですから」と前置きした後で、「女性にモテない夫なんてつまらない」と発言したとのことである。芸人や芸能人に一般人の倫理観は本来は通用しないのである。

それに一般人の我々だって、結婚してから死ぬまで完全に品行方正であると断言できるだろうか。僕ははっきり言うが、上記の「法律違反」ならば何回も過去にやっている(笑)。

ついでに言えば、法律上の不貞行為の線引きは「肉体関係の有無」ということになるが、プラトニックな恋愛はホントに無罪でいいのだろうか。婚姻外恋愛に対して「不倫」などという大層な表現をするのであれば、プラトニックな婚姻外恋愛であっても、もっと目くじらを立てるべきだろう。否、むしろこちらの方が罪は重いかも知れないではないか。

一夫一婦制は西欧的な制度だと冒頭に書いたが、その肝心の西欧であっても、伝統的な夫婦制度やそれに基づく家族のあり方はどんどんと変わってきている。フランスでは新たに生まれる子どもの半分以上は婚姻外子だという。既に結婚制度自体が「オワコン」なのかも知れない。

人間の感情を法律で縛ることはできない。男女関係なんか、とても儚いものであり、どちらか片方が「もう終わったな」と思った時点で実態的には終わっているものなのである。でも、そんなことを言っていると、結婚制度とかそれに基づく家族制度がすごく不安定なものになってしまい、お国としては何かと不都合だから、法律で夫婦関係を規定しようとする。いわば「大人の事情」である。

であれば、尚更のこと、あまり必要以上に小うるさいことは言わないことである。大人である以上、婚姻外恋愛の1つや2つあっても不思議ではないし、それこそ大人としての「甲斐性」というものであろう。

もちろん、配偶者としては愉快なことではないのは間違いがないことである以上、夫婦関係を維持する意思があるのであれば、「ばれない」ようにするのが大人としてのエチケットということになる。家庭内に生々しい男女の問題は持ち込む必要はない。

そういう意味では、ベッキーとゲス谷は脇が甘い。婚姻外恋愛するのは勝手だが、ばれないように徹底的にリスク管理をするべきであった。ゲス谷が離婚する気持ちを固めていたとしても、離婚の協議に入る前に不倫関係がばれてしまっては円満な話し合いも難しくなる。

何度も書くが、ベッキーとゲス谷がどんな関係だろうが興味ない。大人の男女が恋愛関係になるのに理由はない。相手に配偶者がいても障害にはならない。でも、とりあえずは「法律違反」行為であることには違いがないのだから、ばれないように気をつけることである。

それと「不倫」という言葉は嫌いである。倫理観などは他人に押しつけられるものではないし、押しつけるべきでもない。
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