モトぶら〜神戸長田・初詣編〜

元日に初詣に行った際、つぶやきはしたもののその話を書いていなかった。
…って事で、思い出しながらモトぶらとして書き起こしてみる。

今回、目指すのは湊川神社…のはずだった。
ところが、さすがは元日の昼。
神戸駅を降りてすぐ北にあるのだが、神社の外にまで列が出来ている。
どうやら、ごったがえすと危ないので入場制限をしているらしい。

なんとかショートカットを試みようと、交差点を斜め横断する輩も多数。
危なっかしいったらありゃしねえ。
そら、敬語だった警備員もタメ口で声を荒げて怒鳴るわな…

「おい、渡るなって言っとるやろ！！」

何故か俺も怒鳴られる。
…俺は、ショートカットじゃなく、普通に渡ろうとしたんだが。

「…はぁ。北上したら、いけませんか？」戸惑い気味の返事を返す。
すると、警備員はハッとして平謝りしてた。
なんか、気の毒で怒る気にもなれなかった。

こんな調子では、神社に入るのすら何時間かかるか分からん。
その間ずっとパズドラやツムツムをやってろと言うのか…
さすがに嫌気がさす。

その時、神戸3大神社（生田、湊川、長田）の最も西、長田神社を思い出す。
あそこも大きな神社だが、そこまで人はいないはず…
って事で、作戦変更。

そのまま道を西に歩いて、長田神社を目指す。
神戸駅をスタートして、新開地、大開、高速長田…
たった3駅歩くだけ。非常に楽な散歩だ。

…え？電車走ってんのになんでケチるんだって？
別にケチじゃない。そのくらいの距離なら歩いたほうが運動になるからだ。

西に歩き出すと、以前紹介した人工衛星まんじゅうとユメクロの店を通る。
なんと、ユメクロは元旦営業。覗いたらかなり売れてた。
新年のご挨拶もその時する。今年も既に1件、ユメクロをお土産にしている。

窯出し食パンが売りの「ピノキオ」や、
焼かずに食ってくれと頼まれた食パンが超うまかった「スカーレット」は、
正月はさすがに休みだった。
また買いに来なければ。

30分ほど歩き、地下鉄の長田駅と長田神社の参道が見えてくる。

普段は車が通る道路になっている商店街の中心道路。
そこを完全に歩行者天国にして、左右に屋台を出店していた。

何故かAKBのポスターの当たるくじ引きと、はし巻きの店に長蛇の列。
子供が駄々をこねるほどだった。
…お子ちゃまよ。そんなに腹が減っていたのか。
…それとも、そんなにAKBが見たかったのか。

そのまま参道を北上すると、俺が何回か通っている酒屋に。
酒屋と言っても、お酒を買うわけではなく、ここで買うのは地ソース。
店の前のワゴンに、各地のソースがこれでもかってくらい置いてある。

普通なら目移りするんだろうけど…
俺、迷わず岡山の「激辛ソース」を購入。
ビンのラベルに「からーッ！！」という文字と、
コーラと間違って醤油を飲んだような顔をした鬼が書いてあるもの。
辛い物が好きな俺、お好みのソースも辛口が好きなのだ。
とはいえ、ただ辛いだけじゃなく、甘みもちゃんとあるうまいソースである。

もう少し進むと「長田のういろ」が名物の和菓子屋がある。
ここのういろうが大好きなので、買って帰ろうとするが…
ういろうの「う」の字もないやん。おいてあるのは丁稚羊羹ばかり。

「ういろうをお求めの方は、後ろの列にどうぞ」と店員。
後ろを見ると…ひっくり返りそうになった。
3列くらい、行列できてるやん。
歩道を邪魔しないように行列に隙間を開けていたのである。
思いっきり順番抜かしをして買おうとしてたのね…さすがに猛省。

やいのやいの言いつつ、やっとお目当ての神社へ。
こちらも地獄みてえな混雑。
賽銭箱に近づく事も出来ない。

見ると、賽銭箱の手前にでっかい布が敷いてあり、賽銭がたまるようになっている。
人が多いから投げ入れろって事か…
まさかその布、賽銭泥棒が敷いたんじゃなかろうな…

何とか小銭を投げて対応。参拝を済ませる。
賽銭箱の近くにいた人、後ろから投げた小銭が後頭部を直撃してたな…
失礼とは思いつつ、笑ってしまった。

そしておみくじ。
結構かわいかった巫女さんから渡されたおみくじは…「半吉」
吉凶相半ばってか…

大吉に喜ぶでもなく、凶にキレるでもなく、
まさに、The、中途半端。
複雑な気分で神社を後にした。

入り口付近で、自民党の議員がヘラヘラと笑って挨拶をしてた。
思いっきり中指を立てておいた。
この願いは通じなくてもいいけど、せめて去年よりはいい年にしてね…
ひそかな願いをした俺であった。