本日は1月7日、七草粥を食する日ですね。この七草粥の伝統行事、なんと縄文時代からのものでした。
ほつまの時代からあった一年の暦に従って、以下この一月の行事(甞め事)を綴ってみましょう。以下の記述はあくまで旧暦によるものです。
旧暦の元旦、1月1日(今年の新暦では2月8日)より、トホカミヱヒタメ八神のうちのヱの神が退き、ヒの神の出番となります。
別名、二陽(ふたを)神(陰2+陽2)です。ようやく名実ともに春が来るのです。
「ほつま伝え」によれば、この初日祭りには、親族(しむ)の節会(一同に会する)をし、朮(おけら)を焚き、若女(わかめ)が水を汲み、粢(しとぎ)餅(もち)、太曲り餅、榧(かや)栗(くり)(木の実)、海藻、橘の実、芋頭などを神に供える、と書かれています。 床の間に飾る正月飾りの大本がこれなのですね。
そして(旧暦)一月七日(今年は新暦2月14日)、弓張月の日の甞め事には次の記述があります。
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「弓月(ゆみつき)の夜(よ)は 井(ゐ)の水に 鵺(ぬえ)アシモチが ガダ汚穢(をゑ)(かさくさ・瘡瘡・皮膚の病をひきおこす)を ゴゲウ(ごぎょう)、ハコベナ(はこべら)、イタヒラナ(ほとけのざ)、スズナ、スズシロ、スセリ、ナズ
七(な)みそに除く 」
「望(もち)の朝(あした)は 胙(ひもろけ)の
小豆(あづき)の粥に 穢病除け(ゑやみよけ)」
(三笠書 甞事の綾)
(井戸の水に毒気を入れる鵺アシモチによるガダ汚穢
を春の七草によって体内を浄化して取り除きます。
そして望月(15日)の朝は小豆粥をお供えし、頂いて
寒さからくる体の病を除きます)
これが現在に伝わるのと全く同じ春の七草です。その七草で七草粥を頂くのは、上の七日と十五日の甞め事を合わせたものだったのですね。
縄文時代より続く我が国の習わしに、ただただ驚くばかりです。
鵺(ぬえ・妖気をもつ妖怪か)も しぶとく生き続けていますね。
小正月・旧暦一月十五日(望)(今年の新暦2月22日)の日の甞め事に次のものがあります。(三笠書 甞事の綾より)
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「望(もち)の朝(あした)は 胙(ひもろげ)の
小豆の粥に 穢病(ゑやみ)除け 笹朮(ささおけ)とんど
餠焼きて 粥柱なす 神在りの 粥太占(ふとまに)や」
(望月の日には、朝より小豆粥を神に供してまた皆で頂き、
寒さからくる穢病を除きます。
また、笹や朮を焚いて、とんど焼きを行い、それで餅を
焼いて頂き、神を招いて粥占い(粥太占)を行い
この一年の良し悪しを占います。)
小正月に全国の神社や農村で行われる小豆粥、とんど焼きと餠焼き、さらに粥占いは、縄文時代より伝わる伝統行事でした。
とりわけ粥占いを今に伝える枚岡神社の粥占いは、実に古式縁(ゆかり)のものなのですね。
ところでこの枚岡の社は、我が国最高の鏡の臣、天児屋根(後の中臣家の祖)が神上がった後そこに祀られたところだったのです。(28綾、30綾)
元春日といわれる由縁です。
今に伝わる枚岡神社の粥占いを見てみましょう。
枚岡神社粥占神事(YouTube)をご覧ください。
枚岡神社粥占神事
http://www.youtube.com/watch?v=oehWSlscaes&sns=tw
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