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2016年01月08日01:43

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>シリア紛争の政治的解決の努力が滞るほど、「適当な落としどころ」はアサド政権、イラン、ロシアの主張に近づくことになるだろう>

対立はシリア紛争に影響を与えるか

サウジアラビアとイランとの対立激化により、国連安保理決議2254号などに代表されるシリア紛争の政治解決のための努力に悪影響が出ることは確かだろう。しかし、サウジアラビアとイランはシリア紛争の勃発・深刻化の原因と、その解決策についての見解を著しく異にしており、両国が話し合いを通じて「適当な落としどころ」を見出す可能性は、今般の対立激化の有無にかかわらずもともと高くはない。

サウジアラビア、トルコ、欧米諸国は、アサド政権の統治や反体制派への弾圧が紛争の原因であり、アサド政権の打倒こそが紛争解決の第一歩と考える。これに対し、

アサド政権、イラン、ロシアは、イスラーム過激派の流入をはじめとする外部からの干渉が紛争の原因であり、アサド政権の強化を通じて干渉を排除する(=テロリストを討伐する)ことが紛争解決の第一歩と考える。

ロシアによる本格的な軍事介入や、欧米諸国が「イスラーム国」対策優先へと立場を変えつつある中でも、サウジアラビアやイランは敵方に最大限軍事的打撃を与えた後で「話し合いによって自らに最も好都合の条件を押し付ける」との方針でシリア紛争に関与してきた。



そこで、サウジアラビアとイランとの対立が昂じたことにより、1月下旬に予定されているシリア政府と反体制派との交渉が遅れたり頓挫したりしたとしても、シリア紛争の推移そのものにはそれほど大きな影響は出ないのである。現在、現場での紛争はロシアの介入の効果や、サウジアラビアなどが支援する武装勢力がイスラーム過激派として危険視されるようになったこともあり、アサド政権が徐々に失地を回復しつつある。シリア紛争の政治的解決の努力が滞るほど、「適当な落としどころ」はアサド政権、イラン、ロシアの主張に近づくことになるだろう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://bylines.news.yahoo.co.jp/takaokayutaka/20160107-00053182/
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