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2016年01月05日22:56

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夢の小料理屋のはなし 88

なんとなく冬休みが終わってしまった。
休みが終われば、あとは圧倒的な現実がやってくる。

仕事である。

とは言っても、案外冬休みってのは休める時間が無い。
女将さんと買い物行ったり、実家帰ったり、飲み過ぎて休息にならない休息を過ごす羽目になったり。
そんなこんなでどうにか今日一日中、仕事をしているフリをしつつやり過ごして、向かうのはやっぱりあの小料理屋。

「今日一日仕事をしているフリ、お疲れ様、フフフ。」
女将さんはその辺を良く知ってる。
とりあえず、ビールで乾杯。
でも、飲み疲れであんまり酒を飲もうと言う気が起きない。
むしろ、ちょっと体に優しいものを食べたい。
「そう考えると、昔の人は七草粥ってうまい事考えたもんだよね。丁度疲れた頃の朝に、あんな優しいものを食べる仕組みなんだからさ。」
「脂っこくないところが粋よね。」

そう、粋。
酒飲みは、粋であれ。
季節の酒と肴を適度に楽しんで、時々は、男であれ女であれ、カウンターの仲間を笑わせたりしながら、お店で潰れるほど飲まない。
楽しく飲まなくちゃね。
折角飲むんだからさ。
そんな事を、ここでは学んできた気がするよ。
今年も、粋な酒飲みを目指しますかね。

そんなこんなで、熱燗が登場。
国権の純米酒。
今年も国権でスタートかー。

「飲み慣れたお酒でスタートしたいもんね、新年は。」
「まあ、正月にいっぱい飲んじゃってるけどねー。」
「でも、休みの日のお酒と仕事の日のお酒は違うわ。」
「まあ、そりゃそうだ。」
「さ、明日からは本気出すのよ、フフフ。」
「女将さんにそう言われちゃうと、出さない訳にいかないよねぇ、本気。」
「うまいこと亭主の尻を叩くのも、女房の務めなり、なんちゃってね。」
「じゃあ、名ジョッキーに乾杯。」
そんな、今年最初の小料理屋である。

皆様、今年もよろしくお願い致します。
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