2015/12/23水祝 13:00- 新国立劇場オペラパレス
音楽：ピョートル・イリイテ・チャイコフスキー
振付：レフ・イワーノフ
演出・改訂振付：牧 阿佐美
指揮：アレクセイ・バクラン
管弦楽：東京フィルハーモニー交響楽団
合唱：東京少年少女合唱隊
◆キャスト
金平糖の精: 小野絢子
王子: 福岡雄大
クララ: 五月女 遥
ドロッセルマイヤー: 貝川鐵夫
雪の女王: 米沢 唯
フリッツ: �盒彊豕�
ハレーキン: 奥村康祐
コロンビーヌ: 長田佳世
トロル: 福田圭吾
ねずみの王様: 小柴富久修
くるみ割り人形: 小野寺 雄
スペイン: 寺田亜沙子、井澤 駿
アラビア: 本島美和、マイレン・トレウバエフ
中国: 奥田花純、木下嘉人
トレパック: 八幡顕光、福田圭吾、�盒彊豕�
葦の精: 柴山紗帆、細田千晶、飯野萌子
すっかり時間が経ってしまいましたが、メモ程度に感想を。
私が新国立劇場のくるみ割り人形を観るのは、どうやらこれが初めてだったらしいと観ながら気が付きました。牧さんの改訂が入っているこのくるみ、作品としては、マイムじゃなくて踊りにすればいいのに、とか、曲と振付のマッチングが微妙だなと思うところもありましたが、くるみ割り人形にはクリスマス気分を味わわせてほしいというのが一番の目的な私にとってはこれはこれで楽しかったです。舞台装置のデザインは好きだったな。
クララ、王子、ドロッセルマイヤー以外の役の出番は少ないけれど、プリンシパルのほとんどが出演する豪華なキャストでした！やっぱり小野さんと福岡君のペアによる、金平糖と王子は素晴らしかった。絢子ちゃんは本当に音をよく聴いてるな、と思います。音楽の細かな表現に合わせて、手先足先まで細かく気を配った繊細で丁寧で美しい動きは彼女ならでは。熱く感情が伝わってくるタイプではないけれど、金平糖の精では女神みたいな慈愛を感じさせてくれました。そして福岡君も、最近すごくいいと思うことが多いです。今回も、とてもノーブルで美しい踊りでした。
雪の女王には絢子ちゃんと並ぶ新国の顔、米沢唯さん。彼女の軸の全くブレない安定感のある踊り、本当に上手いなあと思います。願わくば、これにもっと抒情性が加わるといいんだけど、これは経験や年齢で育ってくるものだし、今後に期待したいと思います。
五月女さんはテクニックが物凄くしっかりしていてコンテがうまいというイメージだったけど、こういうクラシカルな少女の役も背の高さだけでなくとても上手いんだなと感心。あと、奥村さんのハレーキン、長田さんのコロンビーヌ、八幡さんのトレパックがとても印象的でした。その他の役のダンサーも本当にみんな美しくて、クリスマスに相応しい上質な公演だったと思います。
この日は開演前や幕間に合唱によるクリスマスソングのミニコンサートがあったり、入口付近に子供を楽しませるための出店があったり、サンタさんが会場を歩き回っていたり、など、クリスマス気分を盛り上げる工夫がたくさん。客層もコアなバレエファンとは違う、ちょっとおしゃれをした親子連れがたくさんきていて、チケットもよく売れていたように思います。バレエを観てくれる層を広げる貴重な機会になっていて、劇場側も頑張っているなと思いました。
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