2015/12/19土 14:00- サントリーホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ
管弦楽:東京フィルハーモニー管弦楽団
ソプラノ:安井 陽子
アルト:竹本 節子
テノール:アンドレアス・シャーガー
バリトン:萩原 潤
合唱:東京オペラシンガーズ
ベートーヴェン/序曲『レオノーレ』第3番
ベートーヴェン/交響曲第9番『合唱付』
知人からバッティストーニっていう指揮者がいいよという話を聞いたので、じゃあ今年の第九はこちらにしてみるか、と行ってきました。
いやー楽しかったです!ベートーヴェンの、あの第九にこんな解釈があるとは。今まで聴いたことある第九とはまるで別物、イタリアオペラのようでした。テンポはかなり速め、でも単に拙速なのではない。テンポも強弱も表現もメリハリがかなり効いていて、実にドラマティック。いや第九は元からドラマティックなつくりではありますが、何というか、音楽がストーリーを語っている感じで、舞台装置や演者をつけてみたくなるような。オペラみたい、と思ったのはそれが理由です。
バッティストーニは1987年生まれ、つまりまだ20代(驚き!)。指揮をしている様はエネルギッシュで、指揮台でまさに踊っている感じ。東フィルも、よく彼の指揮に応えていたと思います。私はオケはそれほど詳しくないですが、音に関しては縦の響きをとても大切にしているように思いました。主旋律だけじゃなく副旋律がとても美しく聞えて、瞬間瞬間のオケ全体の響きがとっても華やかで美しい。音に豊かな色彩がついてる感じです。パーヴォ×パリ管を聴いたときの感じと似てるかも。
オケと歌との一体感も見事。合唱/歌手とオケが対話をしているような。それでいて、合唱や歌手の方々はオペラの出演者みたいな演奏。バッティストーニ、オペラをよく振っているのかな?
いやいや、バッティストーニ、恐るべしです。彼の指揮、他にもいろいろ聴きたい。次はオペラにしてみようかな。
そうそう、テノールのシャーガーは来年の春祭ワーグナーシリーズでジークフリート役なんですね。彼も素晴らしかったです。バッティストーニの熱い指揮に応えたのか、ソロのシーンでは身振り手振りの入った熱演。声もよくとおって素敵。4月も楽しみになりました!
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