昨日、夫婦別姓の最高裁判決が出ました。
一日掛けて色々なメディアから情報を仕入れた上で書きます。
あくまで、個人的な意見です。
まず、私個人の意見としては、夫婦別姓反対です。
理由は、判決で述べられた内容と重複しますが、以下のとおり。
�‘�本において、家族が同じ姓を名乗る事は定着しており、結婚に際し、どちらの姓を名乗るのかは夫婦に委ねられている。
�∪�が変わった人が不利益を受ける事は否定できないが、通称を使用する事で、その程度を緩和でき、法律で規制する前に通称の使用を広げる事を考えるべきである。
��人々の考え方が多様化している時代なので、それぞれの考え方は尊重する。しかし、一つの考え方を万人に押し付けるには、民主主義の根幹である最大多数の最大幸福の観点を忘れてはいけない。
つまり、国民的な議論で解決を図る…簡単に言えば、国会において充分に話し合って決める事が重要である。
まとめると、日本においては、家族が別の姓を名乗る事を受け入れる土壌がなく、改姓によって受ける不利益は、旧姓の使用を拡大すれば、その多くが解決できる可能性があるので、夫婦別姓の是非は、安保のように国民全体の議論で決めるべき、という事です。
次に、夫婦別姓に賛成する人の主張を見てみます。価値観が違うだけあってなかなか理解し難いものもありました。
家族の絆について。
【家族の繋がりは姓ではなく愛情や信頼】⇒その土台が同姓。愛情や信頼は対外的に示すのは難しいのでは。
【別姓でも戸籍で繋がっているので絆はある。別姓を認めなければ家族が崩壊する可能性がある】⇒同じ賛成派の意見に【別姓を選択して家庭が崩壊したのなら、それはその家族がその程度だったということ】とありましたが…見事なダブスタです。
【家族を不幸にしようとして別姓を選択するわけじゃない】⇒それは同姓でも同じです。家族を不幸しようなんて誰も思いません。
子供について。
【反対派が別姓を敵視しているから、別姓夫婦の子供が白い目で見られる】⇒日本では、人と違う事をすれば、白い目で見られるもので、敵視しているわけじゃありません。
【別姓を選択する夫婦が増えれば、そのうち気にならなくなる】⇒市民権を得るほどに増えればの話ですし、例えば、そこに至るまでに子供がイジメで自殺したら誰が責任取るのでしょう。そうなるまで悠長に待てと？
キャリアについて。
【改姓によって実績を失う恐れがある】⇒免許関係や論文などもそうですが、通達等で旧姓を使用する方策を検討するのが先では。
【銀行等の名義変更が煩わしい】⇒マイナンバーを活用して簡素化できないか検討できます。
男女差別について。
【男性の姓を名乗る人が多いのは、女性は男性に従うものという男尊女卑的な感覚が社会通念として今も広く残っている】⇒否定はしませんが、女性もレディースデーや生理休暇、女性専用車両など、女性だからこその利益を享受する事がたくさんあります。
【夫婦は平等だから、同姓はおかしい】⇒平等ではなく、『夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない』という夫婦間扶養義務があります。
メンタルについて。
【自分の慣れ親しんだ名前がなくなることで喪失感を感じる】⇒正直、鬱などと同様に、一概にこうと言えない難しい問題です。ただ、それは考え方の一つであって、別姓にする理由には弱いのでは。
【名前は個人のアイデンティティを支える重要なもの】⇒同姓によって結婚の実感し、家族の絆が深まったという意見もあるので、こちらもそれを別姓にする理由には弱いのでは。
このように、反論しようと思えばいくらでもできますが、それはあまり意味がない。
なぜなら、上記の判決でもありましたように、これは国民的な議論の中で解決するべき話だから。
そりゃね、中には『それは当人のエゴだろ』という部分もありますよ。
例えば、家族で夫と息子は夫の姓を、妻と娘は妻の姓を名乗る人が居ましたが、その理由が『別姓は家族の一体感がなくなる』との批判に理由がないことを示したかったから。
それに対して、私は『当人の主張に子供の人生を巻き込むなよ。親のエゴじゃないか』と思うわけです。
子供がある程度、事を理解できる年齢ならまだしも、未就学児つかまえて『本人が望みました』とか、もうね、バカかと。
婚外子の問題は子供の身分が重視されたけど、この問題じゃ子供のアイデンティティはどう考えるのか二の次のように感じ、甚だ疑問です。
でも、だからこそ、排除の論理ではなく、適切な議論を続けていくべきです。
そもそも論として『結婚とはなんぞや？愛情が無くなったらポイッと捨ててしまうようなものなのか』から始まって、『家族のあり方はなんぞや？』『自身のアイデンティティの捉え方は？』『日本という国の歴史文化から見た考え方は？』など、たくさんありますよ。
学校でも、職場でも、交友関係でも、たくさん話して、たくさんの考え方を聞きましょう。
そして、一方の意見を押し付ける事なく、自分たちにとっての幸せを考えましょう。
その幸せの形を政治家に委ねて、合理的な制度を作ってもらいましょう。
実は、それが一番の近道だったりするんですよね。
そういう意味では、今回の裁判は非常に有意義なものだったと思います。
少なくとも、私は言葉を尽くすことで、考えは伝わると信じています。
伝わってからと言って、考えが変わるとも限りませんし、国内限定ですが。
最後に、どちらの意見に対しても、その逆の意見が隠れているという点を忘れないようにお願いしたいですね。日本は、何気にサイレントマジョリティが多いですからね。
夫婦別姓認めない規定「合憲」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3762823
■＜夫婦別姓訴訟＞なぜ5人の判事は「違憲」と判断したのか？ 最高裁が判決文を公開
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=149&from=diary&id=3764836
■女性裁判官は全員が「違憲」意見 夫婦同姓の合憲判決
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3763450
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