母性や父性があるとしたら、何のためか、考えた。
外敵から子どもを守るためだろうと思った。
では、何故子どもを守る必要があるのか。
自分のDNAが入っているからだろう。
つまり、母性や父性も、結局の所、
自分のDNAを守っているに過ぎない。
睡眠欲や食欲が己のDNAのためにあるなら、
性欲や生殖欲は、細胞分裂のためにある。
そして母性父性は、分裂した分身のためにある。
全ては、DNA。
そう考えたら、母性や父性ってのは、
そのようにインプットされているから、そのように動いているだけの、
ロボットと大差ない。
食欲が旺盛な人間はデブになったり、いじきたなかったり、
無駄にグルメだったりする。
太りすぎて血管が詰まって心臓が止まって死んだりする。
食欲が少ない人は、痩身だったりして、これまた別の問題を抱えたりする。
睡眠欲が強い人は、いつまでもダラダラと寝ていたりする。
あんまり寝なくて良い人は、長く起きていられて便利だと思う反面、
布団にくるまったままダラダラと過ごすまったり感に惹かれないのか、疑問。
性欲が強い人は、あまり褒められない。
性欲が弱い人も、伴侶からなじられて大変。
全ての欲は、きちんとコントロールされてこそ、高次の精神機能をもつ
ほ乳類ヒト科ヒトとして、評価される。
つまり、母性父性も、あれば良いというものでは、ない。
無いなら無いなりに、生き物の管理というのは、できたりするし、
かえって冷静に分身を観察できて、良いのかも知れない。
母性、父性は、ただのプログラムであり、神聖視するようなものでは、ない。
そして、プログラミングされたとおりに動く細胞は、それで構わないはずだ。
むしろ、プログラム通りにうごかなければ、エラー?
プログラムそのものがないのであれば、
分裂した細胞を管理するためのプログラムがないということであり、
ニュータイプの細胞になるかも知れない。
これがカッコウなら、託卵という事態が発生する。
人間にも託卵タイプがいるのかもしれない。雌でさえ。
ところで、母性が溢れた女性や、父性が備わった男性って、
発注が多く掛かっても、壊れずに動く細胞ということだろうか。
素晴らしい。どんどん産め。いっそ、うちの子も育ててくれ。
もしかして前世はダチョウだったんじゃないのかってくらい、
他人の子の世話もできちゃう、性能あふれた細胞でいてくれ。
ちなみに、つまり、どんな子が産まれても育てろと言う考えは、
細胞分裂した際、分身がエラー細胞でも、管理しろということになる。
分身を管理できないなら、細胞分裂するな。ということになる。
太古の昔、単細胞が、分裂してから、何億もの時が流れ、
ずいぶんとまあ、大げさになったものだ。
全てはDNAのためにある。
細胞分裂のためにある。
そう思って、世の育児書を読むと、たまに、乾いた笑いが生まれる。
ログインしてコメントを確認・投稿する