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2015年12月07日00:39

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インドネシアの植民地農業の名残残る状況と日本のチョコレート店の貢献について

 「ライフ」というテレビ番組で、吉野さんという人がやっているチョコレートのDARIKというお店の話が出ていた(2015-12-04)。

 吉野さんは、インドネシアのカカオ豆農家が、カカオ豆を発酵させず(チョコレートにするためには発酵が要るらしい)に出荷していたのを知って、インドネシア農家に、カカオ豆の発酵を教えに行き、指導したが、農家の人から吉野さんが帰ってしまうと、品質を上げるための発酵という手間はかけなくなると聞いて、全て自分が買い取ると言い600kgのカカオ豆を買い取ったという話が放送されていました。

 それまでは、カカオ豆の価格はニューヨークの市場で決定されていて、良いカカオ豆を作ろうが作るまいが、元の農家の収入は上がらなかったそうで、カカオ豆を発酵させなければいけないことや、そもそもカカオ豆がチョコレートになる事さえ、吉野さんが行ったインドネシアのカカオ豆農家の95パーセントが知らなかったそうです。

吉野さんはそうしてインドネシアのカカオ豆農家を説得し、カカオ豆の品質を上げる意欲や技術を上げていった結果、インドネシアのカカオ豆農家の収入が5倍に上がったそうです。

自分たちが消費する事も無く、自分たちの作物が何に成るのか知らない等、インドネシアは数百年にわたりオランダの植民地でした(1800年代頃から1942年に日本軍の東インド一帯への侵攻によって植民地支配を瓦解するまで)。インドネシアのプランテーション農業としてはパーム油等が有名ですが、現地の人々が消費も利用法も知らないカカオ豆もプランテーション農業由来だろうと、カカオ豆栽培はその頃にインドネシアに持ち込まれたものだと考えます。
昔の植民地農業の弊害が今も続いていたことが良く分かる番組でした。

吉野さんはそうしたインドネシアのカカオ豆農家に日本から旅行者も呼んで現場を見せ、今も頑張っておられるようで活動の成功を願ってやみません。

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