■ミケランジェロ・プロジェクト
原題はMONUMENTS MEN。シナリオが悪いのかなあ。第二次大戦を舞台に、ナチスの手から芸術作品を守り奪還する特別部隊の話で実話を元にしているらしいのですが。元ネタは興味をそそるのに、微妙なギャグと散漫な展開で台無しになってしまった。もっとシリアスかギャグかに寄せれば面白くなったと思うのですが、中途半端だったなあ。
■ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲
犬が暴れるまで我慢しようと頑張りましたが、結局最後まで駄目でした。特に問題にならないと思うのでネタバレしますが、捨てられた犬が闘犬ブリーダーに拾われ人格改造されて闇闘犬賭博で戦わされた後に保健所に捕まり、集団脱獄後にどういうカリスマか犬達を引き連れて、保健所の職員・闘犬ブリーダー・闘犬仲買人など恨みある人々を次々に噛み殺していくアニマルパニックスリラー系映画でした。鳥とかアラクノフォビアとかスクワームとか、最近だと羊だかアルパカだかが集団凶暴化するって映画がありますね。あれの系譜かと思ったのですがどうも違う。あえてスプラッタ表現を避けたのだと思われますが(映画冒頭で牛の屠畜・解体シーン写したくせに)、犬の行動が統率されすぎて無差別殺戮とかしないので、怖くないんですよね。犬の行進凄いなーと、ただそれだけ。そして酷いのが映画ラスト。元飼い主の少女に主役犬ハーゲンが襲いかかろうとするその時、少女がトランペットを吹き始めるとハーゲンが理性を取り戻しぺたんと放心したように座り込む。すると周りの犬たちも次々に……てことでポスターの写真はラストシーンなのでした。ふざけんなクソがぁぁぁぁぁ!!!!!! というわけでこの映画の駄目なところはシナリオです。対して、犬の演技は素晴らしい。目や耳や尻尾での感情表現、格闘シーン、どれをとっても犬たちはもの凄い役者で、特に主役犬のハーゲンはハンサム顔ではないのですが、おそらくその演技力で主役に抜擢されたのだと確信します。シナリオが酷すぎて映画としては失格ですが、犬の演技については一見の価値ありです。何が白い神なのかは良く分かりませんでした。白人=神、なんて人種差別的なタイトルは付けないだろうしなあ。
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