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2015年11月28日20:43

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【文字起こし・前編】2015.11.21ラジオ・フォーラム150回「小出裕章ジャーナル・拡大版」【浜岡原発の再稼動問題】

ラジオ・フォーラムも早いもので150回目を迎え、今回は小出さんの出番もグンと拡大わーい(嬉しい顔)
手前味噌ながら、この間一度も休まず小出さんのお話を書き起こしてきた自分を、ちょっとだけ誉めてあげたいあせあせ

今回は拡大版ということで、前・後編の2回に分けてUPします。

さて浜岡原発の防潮堤といえば、「屏風」と揶揄されるほどのペラッペラなお粗末さ。
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これで3000億円はないでしょう。ゼネコンにどれだけぼったくられたんだ?ウッシッシ



ラジオ・フォーラム第150回
http://www.rafjp.org/program-archive/150-3/

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/

小出裕章(元京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が在職中に所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html


【内容文字起こし】

ゲスト:水野誠一(実業家,元参院議員)
パーソナリティ:今西憲之(ジャーナリスト)

今西:小出さーん?

小出:はい。こんにちは。

今西:今日はですね、スタジオにですね、水野誠一さんをお招きしております。

小出:はい。

水野:はい、どうも、小出さんお久しぶりです。

小出:はい、ご無沙汰しておりました。今日はあの・・・

水野:こちらこそよろしくお願いします。

小出:ありがとうございます。お忙しいでしょうに(笑)。

水野:いえ、とんでもないです。楽しみにしてまいりました。

小出:よろしくお願いします。

今西:あのー、今日のですね、ゲストの水野さんはですね、福島第一原発の事故の前からですね、静岡県の浜岡原発の廃止をですね、訴えてこられました。

小出:はい。

今西:今もですね、再稼動反対運動をなさっておられます。今日はですね、小出さんにですね、いわゆる科学者の視点からですね、浜岡原発の現状と未来というところについてですね、お尋ねしたいと思うのですが、

小出:はい。

今西:えー中部電力はですね、今年6月にですね、浜岡原発3号機のですね、再稼動に向けてですね、新規制基準に基づく審査をですね、規制委員会に申請をしました。浜岡原発はですね、昨年2月の4号機に続いてですね、2基目なんですけれども、中部電力ですね、何が何でも再稼動したいなあというようなメッセージかなあと思うんですが、いかがお感じになられましたでしょうか?

小出:あまりにも愚かだなと、私は、思います。つい先日も私、浜岡原発まで行ってきたのですけれども、防潮堤というか防波堤というか、高さ22メートルに及ぶ、コンクリートの壁を築いて、津波から守ろうというようなことをやっていました。そんなことまでして守らなければいけない原発なんだろうかと、私は思いましたし、中部電力という管内で、電気が不足するというようなことは、もうこの5年近く一度もなかったわけですし、もういい加減に原子力から足を洗うということを、考えるべきだと私は思います。

今西:水野さん。

水野:はい。

今西:えー、どうなんでしょう?実際その静岡県においてですね、やっぱり中部電力の、原発への執着度というのはですね、これ、やはり凄いものがあるんでしょうか?

水野:まああの、中部電力っていうのは一箇所しか持ってないんですね。いわゆる原発を。

今西:はい。

水野:いわゆるその、浜岡原発しかないと、いうことなんで、その何とかそれは守りたいというか、継続したいという、意思はあると思うんです。

今西:はい。

水野:ただ今あの、小出さん仰ったようにですね、私も防潮「壁」と呼ぶべき。防潮「堤」ではないんですね。もう本当に薄い壁が、ただただ丈が高い、22メーターあるという壁があるだけで、そんなものを作って、絶対津波に耐えるはずがないと、いうようなものまで作ってるわけです。

今西:はい。

水野:しかもこれ3000億近い金を確か、投下しているんじゃないかと思うんですが、

今西:そうですね。

水野:あのー、それ作るという話が出たときにですね、私あの、川勝知事にお会いして、浜岡は何が何でも止めて欲しいと、いうことをお願いに上がったんですね。

今西:はい。

水野:そしたら、いやその・・・防潮壁。まあ「堤」と言うよりは「壁」と言った方がいいと思うんですが、その話になりましてね、川勝知事も、あれはちょっと馬鹿げてると。つまりあんなもので持たないし、両側に川があるんで、川から津波が上がってしまったら、今度中から引く時にですね、あの壁は倒れてしまうだろうと、

今西:なるほど。

水野:いうようなことを、仰ってました。まあそんなものです。

今西:なるほど。まあそんな中でですね、浜岡原発ですね、まあ再稼動しようということでですね、今申請出してるわけなんですが、小出さん、浜岡原発と言うとですね、当然東海地震とかですね、南海トラフ地震でですね、これもし現実に起これば、大変なことになるんではないかということで常に、筆頭に上げられるんですけれども、なかなかそういう反省がないのかなあと思うんですが、いかがお感じでしょうか?

小出:そうですね。えー、今あの水野さんが正しくご指摘くださったけれども、防潮堤と言うよりはむしろ防潮「壁」というですね、ただただ薄っぺらい壁を作っているわけです。で、どうして中部電力がそれを作らざるを得なくなったかというと、福島第一原子力発電所の事故の後に、当時菅(直人)さんという方が首相をしていたのですが、菅さんが、浜岡に対して防潮壁を作ることを提案したのです。それをまあ中部電力が受けて、え・・・これまでやってきたわけですけれども、私としては、浜岡原発は津波なんかの心配をするより前に、地震の心配をしなければいけないんだと、思います。皆さんもご存知だろうと思いますが、浜岡原子力発電所というのは静岡県の御前崎のごく近くにあるのですけれども、

今西:はい。

小出:その部分は、いわゆる東海地震という、巨大な地震が、繰り返し繰り返し、約100年150年の周期で、襲ってきたというその場所なのです。え・・・そして世界の地震学者が、揃って、東海地震はいつ起きてももう不思議ではないんだ、と言っている地震で、その予想震源域のど真ん中に、浜岡原子力発電所があるという状態になっています。え・・・その原子力発電所で何よりも心配すべきなのは、津波よりも前に地震ということなのであって、予想される東海地震のマグニチュードは8から8.5、あるいは9になるかもしれないというような巨大な地震なのであって、本当であれば、耐震ということをもっと本気で考えるべきだと私は思います。
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今西:小出さん、それとですね、もう1つですね、万が一の時に心配になるのはですね、いわゆる、浜岡原発ですね、沸騰水型。いわゆる、あの福島第一原発とですね、同じタイプの原発ですよね?

小出:そうです。

今西:その辺いかがでしょうか?

小出:今、全ての原子力発電所が止まっているわけですが、それはなぜ止まったかと言えば、もちろん福島第一原子力発電所が巨大な事故を起こしたからなのであって、沸騰水型と言う原子力発電所が、事実として、炉心が溶け落ちるというような事故になったわけです。ですから、まずは沸騰水型原子力発電所の炉心を溶かさないためには、どうしなければいけないかということをしっかりと、調べなければいけないのですが、残念ながら5年近く経った現在も、福島第一原子力発電所の事故現場に行くことすらができないのです。どうして、あのような酷い事故になったかという原因を確定することすらがまだできていないわけで、それと同じ原子力発電所を動かしてしまうというようなことは、技術的に考えても本当におかしなことになっていると私は思います。

今西:うーん、なるほどなるほど。まあそういう中でですね、非常にまあ交通の便も不便な所にあるわけで、万が一の場合、これまた周辺の住民の方避難するっちゅうのはこれ大変なことですよね?

水野:大変ですね。しかもあそこは、新幹線もそう遠くありませんしね、東名高速道路も、これも全部恐らく破断するような、事故に繋がる可能性ってあると思いますね。

今西:はい。

水野:そうした時にはですね、もう本当に、東西の主要な交通路っていうのが、断たれてしまうということもありますし、その・・・周辺の道路もですね、非常に混乱をきたすことは間違いないと、いうことが言えると思いますね。

今西:なるほど。それで小出さん、まあ再稼動を認めるにあたってですね、お題目のように語られている言葉があります。世界一厳しい安全基準を適合してるので、再稼動は大丈夫なんだということがですね、語られるわけなんですけれども、浜岡原発の現状とですね、まあそこにはらむですね、危険性を照らし合わせてですね、その「世界一厳しい安全基準」というのはですね、小出さんどのように評価されますでしょうか?

小出:もちろんそんなことあるはずがないのです。浜岡原子力発電所も含めて、日本で動いてきた原子力発電所は、かなり古いタイプの原子力発電所でして、様々な安全装置というのが、まだ付いていない、そんなことを考えてもいなかった段階に設計された原子炉なのです。例えばこれから作られようとしている原子力発電所では、格納容器を二重構造にするであるとか、もし炉心が溶け落ちてしまったときには、それを受け止めるための地下の構造物を作っておくであるとか、そういうことが基準に入っているわけですけれども、もちろん浜岡の原子力発電所も、そんなものは全くないまま、運転が再開されようとしてしまっているわけです。

今西:なるほど。どうでしょう水野さん、静岡の方ですね、えー・・・世界一厳しい安全基準でやっているということで、その言葉で、納得されるような感じでしょうか?

水野:気付いている人たちは全然安心していないですね。

今西:はい。

水野:ただ一般の人たちというのは未だに、その・・・まあ例えば県がそう言っているからとか、中部電力がそう言ってるからって言って、信じ込んでしまう方もいらっしゃるんでね、

今西:なるほど。

水野:やっぱり我々は気付きをですね、少しでも広げていかないといけないなと思っていますけど。

今西:なるほど。やっぱり小出さん、まだまだ原発の安全神話っていうのは(笑)、根強いんでしょうか?

小出:(笑)、残念ながら、そのようですね。まあ、国が、安全神話を流してきたし、今でも流しているわけですし、私から見ると大変残念なことですけれども、日本のマスコミが、ほとんど全て揃って、国の宣伝だけを流すというような状態になってしまっているわけですので、え・・・多くの人々が、安全神話を信じてしまうということは、有り得ることだと思います。

今西:分かりました。小出さんありがとうございました。

小出:こちらこそありがとうございました。
(10分24秒)

【後編へ続く→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1948208083&owner_id=23621043


■東通原発の「活断層」認定=耐震評価、見直しか―規制委
(時事通信社 - 11月27日 18:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3732808
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