mixiユーザー(id:20741705)

2015年11月25日03:07

308 view

ピアノ発表会ア・ラ・カルト

先日、奥さんの知人のピアノ発表会があるという事で
奥さんと上の娘の2人を少し遠くの公民館まで送っていった。

発表会はだいたい2時間くらいかかるという事なので
元々発表会に興味の無い私はその間、その近辺で時間を潰すことにした。

2時間後、発表会が終わり、2人を乗せて家路に着いたのだが
ピアノ発表会を見てきた2人がどういう訳か繰り返しその発表会に対する文句を言い合っている。

話をよーく聞くと、どうもその発表会の演奏のレベルがあまりにも低い事に腹が立っているとの事。

自宅にピアノがある影響で、私を除いた家族全員ピアノは普通に弾ける。
なのでピアノの演奏についてはそこそこの耳を持ってる家族ではあるのだが、
それを差し引いても怒りすぎである。

「いや、文句言いたい気持ちも分からない訳じゃは無いけどさ、
せっかくの発表会なんだから、多少下手でも優しい目で見てやればいいじゃない」

そう言って私は諭すのだが、どうやらそういうレベルの話じゃなかったらしい。

一体そこで何があった?
聞いていくと、そこでは普通のピアノ発表会ではお目にかかれないような出来事があったようで…

普通のピアノ発表会の年齢層は
下は幼稚園の年少から上は高校3年生くらい。たまに大人が混じってるくらいが普通である。
うちの子供2人はもちろん、奥さんもたまにピアノ発表会に出ることがあるので、
その辺はピアノ知らない私でも何となく分かっている。

で、その発表会のプログラムを見ると、大人の人もそこそこ多くエントリーされていた。

それだけなら、別に何とも思わないのだが
問題はそのレベルだというのだ

「あれはね、発表会に出ちゃダメよ」
「無理して出すんじゃなくてさ、できないなら今回はやめて次回までに仕上げるようにするとかさ」
実際に見てきた2人は口々にそんな言葉を繰り返す。

「いやでもさ、何もそこまで言わなくてもいいだろ」
何も状況知らない私ではあるが、そこまで言うのはあんまりだろうと思い、そんなフォローの言葉が思わず口に出る。

奥さんはその時の状況を説明してくれた。

始めに行われた学生の演奏については、けっこう上手な子も居てまあまあ良かったらしいのだが
問題の出来事はその学生の演奏が一通り終わって、大人の人の番が回ってきたときに起こった。

その人は60歳台の方で
ピアノ演奏も両手じゃなく、片手でなんとか演奏するというレベル。
しかも、その片手でも途中で何度もつまずきながらの演奏だというのだ。

「いやでもさ、片手でも別に必死に頑張って演奏してるんだからさ、それはそれで暖かく見守ってやればいいじゃん」
そう説得するのだが、どうもその頑張ってるというのもちょっと違ってたらしい。

その演奏してるおばあちゃん
途中までは頑張って何とか演奏してたらしいのだが、
あまりの演奏できなさに途中で演奏の手を止め、こう言ったというのだ!

「先生!私もうできない!」

えええええ!
あまりにも意外な展開にびびる私。

「そんな事言っちゃったの、ステージ上で?」
「うん。もちろん」

うーん。さすがにそれ言っちゃいかんだろ。

その後、慌ててステージ上に出てきた先生がなだめて
何とかその場は収まったのだとか


まあ、話聞くだけでも随分とカオスな空間だったんだな

「小さい子たちも見てるんだから、
いくら出来なくても、あんなこと大人がステージ上で言っちゃダメだって」
一部始終を見てきた奥さんはそう語る。

まあ、確かにそうだな
無理に出させちゃったんだろうな。きっと…
0 3

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する